新規入場時等教育実施報告書は、建設現場に新たに入場する作業員などに安全衛生教育を実施したことを記録・報告する安全書類です。作成する際は、教育の種類や日時、内容、講師、受講者氏名などを正しく記載する必要があります。
本記事では、新規入場時等教育実施報告書の提出義務や保存期間、全建統一様式の入手方法、各項目の書き方をわかりやすく解説します。

新規入場時等教育実施報告書とは
新規入場時等教育実施報告書とは、建設現場に新たに入場する作業員などに対して、安全衛生教育を実施したことを記録・報告するための安全書類です。教育の種類や実施日時、場所、教育方法・内容、講師、受講者氏名などを記載し、協力会社から元請会社へ提出する際などに使用されます。
厚生労働省の資料でも、新規入場者教育として、現場の状況や作業概要、危険箇所、現場のルールなどを教育することが示されています。全建統一様式では「様式第7号 新規入場時等教育実施報告書」が用意されています。
→ 法令・書類・日常業務の基本を1冊に凝縮「はじめての安全管理 完全ガイド」を無料ダウンロード
新規入場時等教育実施報告書の提出は義務?
「新規入場時等教育実施報告書」という特定の様式を作成し、元請会社へ提出すること自体が、法律で一律に義務付けられているわけではありません。
一方、労働安全衛生法第59条では、事業者に対して労働者の雇入れ時や作業内容変更時の安全衛生教育を義務付けています。また、建設現場では新規入場者に現場特有の危険箇所やルールなどを周知する教育も重要です。
実務では元請会社が安全管理上、新規入場時等教育実施報告書の提出を求める場合があります。そのため、現場ごとの提出ルールや指定様式を事前に確認しましょう。
→ 安全管理の全体像を6章・31ページで解説|無料ガイドをダウンロード
書式・様式の入手方法・場所
新規入場時等教育実施報告書には、建設業界で広く利用されている「全建統一様式」があります。全国建設業協会が案内する最新版の全建統一様式では、「様式第7号 新規入場時等教育実施報告書」として収録されています。
実際の工事では、元請会社が独自の様式やExcelファイル、電子システム上のフォーマットを指定する場合もあります。作成前に元請会社から指定された様式がないか確認し、指定がある場合はそのフォーマットを使用しましょう。
→ 帳票管理を圧倒的に効率化。現場にも経営にも支持される現場管理アプリ『KANNA』の資料を無料ダウンロードする
保存期間・管理時の注意点
新規入場時等教育実施報告書については、書類そのものを「○年間保存する」と一律に定めた法令上の保存期間は確認できませんが、一般的に新規入場時等教育実施報告書を含む建設業の安全書類の保存期間は5年が推奨されています。
また、雇入れ時・作業内容変更時の安全衛生教育についても、労働安全衛生法第59条で教育の実施は義務付けられていますが、その教育記録について一律の保存期間を定めた規定とはなっていません。
なお、特別教育と混同しないことが重要です。 危険・有害業務について実施する特別教育は、労働安全衛生規則第38条により受講者や科目などの記録を作成し、3年間保存する必要があります。
新規入場時等教育実施報告書は、安全教育を実施した証跡となるため、元請会社のルールや自社の文書管理規程に従って適切に保管しましょう。電子管理する場合も、現場名・教育日・受講者などから検索できる状態にしておくと管理しやすくなります。
関連記事:安全書類(グリーンファイル)とは?一覧・必要書類・保存期間まで徹底解説【現場管理の基本】
参考:厚生労働省「労働安全衛生法」
参考:厚生労働省「労働安全衛生規則」
【欄外】新規入場時等教育実施報告書の項目と書き方
新規入場時等教育実施報告書の欄外には、提出日や事業所の名称、所長名、会社名、現場代理人などを記載します。誰がどの現場について提出する報告書なのかを明確にする部分です。ここでは、全建統一様式をもとに、主な記載項目と書き方を解説します。
日付
日付欄には、原則として新規入場時等教育実施報告書を提出する年月日を記載します。教育を実施した日は欄内の「実施日時」に別途記載するため、混同しないよう注意しましょう。西暦・和暦については、元請会社の指定やほかの安全書類の表記に合わせて統一すると管理しやすくなります。
名称
「事業所の名称」には、報告書を提出する工事現場・作業所の名称を記載します。「○○ビル新築工事作業所」「○○改修工事」など、元請会社が使用している正式な工事名称・作業所名称に合わせて記入しましょう。類似した現場がある場合は、名称の省略を避けると管理ミスを防ぎやすくなります。
所長名
所長名には、報告先となる元請会社の作業所長などの氏名を記載します。協力会社側の代表者や職長ではない点に注意が必要です。元請会社から配布された安全書類の記入要領などを確認し、役職名や敬称を含めて指定された形式で記載しましょう。
現場代理人
現場代理人(現場責任者)の欄には、報告書を提出する協力会社側の現場代理人・現場責任者の氏名を記載します。会社名の欄と合わせて、「どの会社の誰が教育の実施を報告しているのか」が分かるように記入します。押印の要否などは、元請会社や使用する様式のルールを確認しましょう。
【欄内】新規入場時等教育実施報告書の項目と書き方
新規入場時等教育実施報告書の欄内には、実施した教育について具体的な情報を記載します。教育の種類だけでなく、いつ・どこで・どのような方法と内容で実施したのか、誰が講師・受講者だったのかを明確にすることが重要です。主な項目ごとの書き方を確認しましょう。
教育の種類
実施した安全衛生教育の種類を記載します。全建統一様式では、新規入場時、雇入時、作業変更時など、該当する教育の種類を選択して記載します。複数の教育を兼ねて実施した場合は、実際の教育内容と元請会社の記入ルールを確認したうえで、該当する項目を選びましょう。
実施日時
安全衛生教育を実際に行った年月日、開始・終了時刻などを記載します。「○月○日 8:00~9:00」のように、教育をいつ、どの程度の時間実施したのか分かるよう具体的に記入します。提出日とは異なる項目であるため、取り違えないよう注意しましょう。
実施場所
安全衛生教育を行った場所を具体的に記載します。「○○作業所 会議室」「現場事務所」など、実際に教育を実施した場所が分かる名称を記入しましょう。複数の現場を担当している場合は、どの工事現場で実施した教育なのか判別できるように記載することが大切です。
教育方法
教育をどのような方法で実施したのかを記載します。たとえば「講義」「資料を用いた説明」「動画・スライドによる教育」など、実際に採用した方法を記入します。複数の方法を組み合わせた場合は、「講義・動画視聴」など、実施内容が分かるよう併記するとよいでしょう。
教育内容
実際に教育した内容を具体的に記載します。工事概要や現場のルール、危険箇所・立入禁止区域、担当する作業と安全対策、保護具の使用方法、緊急時の連絡・避難方法などが代表例です。厚生労働省の資料でも、新規入場者教育の例としてこれらの内容が示されています。
講師
安全衛生教育を担当した講師の所属や氏名を記載します。たとえば「○○建設株式会社 ○○職長」のように、誰が教育を実施したのか確認できる形で記載します。元請会社と協力会社の担当者が共同で教育した場合などは、実際に教育を担当した講師をそれぞれ記載しましょう。
受講者氏名
安全衛生教育を受講した作業員の氏名を記載します。教育を受けていない作業員を誤って記載しないよう、当日の参加状況を確認したうえで作成しましょう。使用する様式によっては受講者本人による自筆を求める場合があるため、元請会社の記入要領や様式の注意書きも確認します。
資料
安全衛生教育で使用した資料を記載します。たとえば「新規入場者教育資料」「作業手順書」「現場安全ルール」「緊急時連絡体制図」などです。資料名や版を明確にしておけば、後から「どの情報をもとに教育したのか」を確認しやすくなり、安全教育の実施記録としての管理もしやすくなります。
建設業の教育・訓練記録や帳票管理には施工管理アプリの活用が効果的
建設現場では、新規入場時等教育実施報告書だけでなく、作業員名簿や安全ミーティング報告書、各種点検記録など、多くの帳票を扱います。紙やExcelを中心に管理していると、現場ごとにファイルが分散し、最新版の確認や過去の記録の検索、関係者への共有に時間がかかることがあります。
施工管理アプリなどを活用して現場情報や関連資料をデジタルで一元管理すれば、必要な情報を関係者間で共有しやすくなります。教育・訓練記録を含め、現場に関する書類を「必要なときに確認できる状態」に整えておくことが、帳票管理の効率化につながります。
→ 主要な現場管理アプリを徹底比較。代表的な施工管理アプリの機能・価格・サポート体制をまとめた資料を無料ダウンロードする
建設業の教育・訓練記録や帳票管理には「KANNA」がおすすめ
アプリ評価No.1現場管理アプリ「KANNA」は、建設・工事現場に関する情報をクラウド上で一元管理できる施工管理アプリです。現場ごとの写真や資料などをスマートフォンやパソコンから確認・共有できるため、紙や個人の端末などに情報が分散する状態を減らし、現場と事務所の情報共有を効率化できます。
新規入場時等教育実施報告書をはじめ、現場で扱う書類や関連情報の管理を効率化したい場合は、デジタル化も選択肢のひとつです。現場情報の管理や共有を効率化したい方は、施工管理アプリ「KANNA」の資料をぜひご覧ください。

まとめ
新規入場時等教育実施報告書は、新たに現場へ入場する作業員などに安全衛生教育を実施したことを記録・報告するための書類です。作成する際は、提出先となる元請会社のルールや指定様式を確認し、教育日時・内容・講師・受講者などを正確に記載しましょう。
また、建設現場では新規入場時等教育実施報告書をはじめ、作業員名簿や安全関係の書類、写真、図面など多くの情報を扱います。紙やExcelによる管理では、書類の分散や確認・共有に手間がかかることも少なくありません。
現場の帳票や関連情報を効率的に管理・共有したい場合は、デジタル化も有効です。アプリ評価No.1現場管理アプリ「KANNA」なら、現場に関する情報をクラウド上で一元管理できます。現場と事務所の情報共有や帳票管理を効率化したい方は、ぜひ「KANNA」の資料を無料でダウンロードしてご覧ください。

新規入場時等教育実施報告書に関するよくある質問
新規入場時等教育実施報告書とは?
新規入場時等教育実施報告書とは、建設現場に新たに入場する作業員などに対して、安全衛生教育を実施したことを記録・報告するための安全書類です。教育の種類や実施日時、場所、教育方法・内容、講師、受講者氏名などを記載し、協力会社から元請会社へ提出する際などに使用されます。
厚生労働省の資料でも、新規入場者教育として、現場の状況や作業概要、危険箇所、現場のルールなどを教育することが示されています。全建統一様式では「様式第7号 新規入場時等教育実施報告書」が用意されています。

KANNA現場ノート編集部
現場の効率化から経営改善まで、建設業界のDX化をワンプラットフォームで実現・サポートするKANNA(カンナ)です。現場管理、経営、法令対応など、建設業界にまつわる様々なお役立ち情報を提供します。





