建物や設備の管理において、「情報が紙やExcelに分散している」「最新情報の共有に時間がかかる」「点検・修繕の進捗を把握しにくい」といった課題は少なくありません。こうした課題の解決に役立つのが、ファシリティマネジメントシステム(FMS)です。
本記事では、FMSの基本から主な機能、解決できる課題、タスク管理アプリとの違いまで解説します。さらに、現場管理アプリを活用してファシリティマネジメントを効率化した事例も紹介します。

ファシリティマネジメントシステム(FMS)とは
ファシリティマネジメントシステム(FMS)とは、建物や設備、土地などのファシリティに関する情報を一元管理し、維持管理や運用を効率化するためのシステムです。ファシリティマネジメント(FM)は、施設とその環境を総合的に企画・管理・活用する経営活動を指します。 FMSを活用すれば、資産・設備の状況やメンテナンス履歴、スペース、コストなどの情報を集約でき、業務効率化や適切な意思決定を支援します。
関連記事:ファシリティマネジメントとは?目的・具体例・PDCA・施設管理との違いをわかりやすく解説
ファシリティマネジメントシステム(FMS)とタスク管理アプリとの違い
ファシリティマネジメントシステム(FMS)とタスク管理アプリは、どちらも業務効率化に役立つツールですが、管理する対象や導入目的に違いがあります。
タスク管理アプリとは
タスク管理アプリとは、個人やチームが行う業務をタスクとして登録し、担当者や期限、進捗状況などを管理するツールです。「誰が・何を・いつまでに行うか」を可視化できるため、対応漏れの防止や業務の優先順位付け、チーム内の進捗共有などに役立ちます。
ファシリティマネジメントシステム(FMS)とタスク管理アプリとの違い
主な違いは管理対象です。タスク管理アプリが「業務・作業」の進捗管理を主目的とするのに対し、ファシリティマネジメントシステム(FMS)は建物・設備・資産・スペース・保守履歴・コストなど、ファシリティに関する情報を幅広く管理します。ファシリティマネジメントシステム(FMS)には、点検や修繕などの業務管理機能が含まれる場合もあり、施設運営を総合的に支援する点が特徴です。
ファシリティマネジメントシステム(FMS)が解決する課題
ファシリティマネジメントでは、多数の施設・設備と関係者を管理する必要があります。ファシリティマネジメントシステム(FMS)は、次のような情報管理・業務上の課題解決に役立ちます。
・情報のリアルタイムの更新・共有・活用ができない
・必要情報が一元管理できない
・紙・エクセル等での管理によりヒューマンエラーが起こる
・生産性が低い
・情報の抜け・漏れが起こりやすい
・部門間の連携がしにくい
・コストが不透明
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情報のリアルタイムの更新・共有・活用ができない
電話やメール、紙などを中心に情報共有していると、現場で設備の状況が変化しても関係者への共有に時間がかかります。古い情報をもとに判断してしまうリスクもあります。ファシリティマネジメントシステム(FMS)で情報を更新・共有できる環境を整えれば、関係者が最新情報を確認しやすくなり、迅速な対応や意思決定につながります。
必要情報が一元管理できない
図面や設備台帳、点検記録、修繕履歴などが複数のシステムやファイルに分散していると、必要な情報を探すだけでも時間がかかります。ファシリティマネジメントシステム(FMS)で施設・設備に関する情報を集約すれば、必要な情報へアクセスしやすくなり、検索や確認にかかる手間を削減できます。
紙・エクセル等での管理によりヒューマンエラーが起こる
紙やExcelを中心とした管理では、転記ミスや入力漏れ、ファイルの重複、更新忘れなどが発生する可能性があります。担当者ごとに異なるファイルを保有していると、どれが最新版かわからなくなることもあります。ファシリティマネジメントシステム(FMS)によって情報管理を標準化することで、こうした人為的ミスの抑制につながります。
生産性が低い
施設管理では、現場作業だけでなく、資料の検索や報告書の作成、関係者への確認などにも多くの時間がかかります。情報が分散しているほど付帯業務が増え、本来注力すべき業務を圧迫します。ファシリティマネジメントシステム(FMS)で情報や業務をまとめて管理することで、情報検索や確認などの負担を減らし、生産性向上が期待できます。
情報の抜け・漏れが起こりやすい
電話や口頭による指示、個別のメールなどに情報が分散すると、重要な連絡が関係者全員に伝わらないことがあります。また、担当者の記憶に依存した管理では、引き継ぎ時に情報が失われるリスクもあります。ファシリティマネジメントシステム(FMS)に情報や履歴を蓄積することで、情報の抜け・漏れや属人化の防止につながります。
部門間の連携がしにくい
ファシリティマネジメントには、施設管理部門だけでなく、総務、経理、現場担当者、協力会社など多くの関係者が携わります。部門ごとに管理方法や使用ツールが異なると、情報共有に時間がかかります。ファシリティマネジメントシステム(FMS)を共通の情報基盤として活用すれば、部門や立場をまたいだ連携を円滑にできます。
コストが不透明
施設ごとの修繕費や保守費、光熱費などを別々に管理していると、ファシリティ全体にどの程度のコストが発生しているのか把握しにくくなります。ファシリティマネジメントシステム(FMS)でコスト情報を集約・可視化することで、施設や設備ごとの支出を把握しやすくなり、予算管理やコスト削減施策の検討に役立ちます。
ファシリティマネジメントシステム(FMS)の主要な機能
ファシリティマネジメントシステム(FMS)の機能は製品によって異なりますが、施設・設備に関する情報を一元化し、日々の管理から経営判断までを支援する以下のような機能が搭載されています。
・資産管理
・メンテナンス管理
・スペース管理
・エネルギー管理
・コスト管理
・ワークフロー・プロジェクト管理
・帳票・台帳管理
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資産管理
建物や設備、備品などの資産情報を管理する機能です。所在地、取得時期、仕様、利用状況などの情報を資産ごとに整理することで、保有するファシリティの状況を把握しやすくなります。情報を一元化することで、資産の有効活用や更新時期の検討にも役立ちます。
メンテナンス管理
設備の点検・保守・修繕などを管理する機能です。点検予定や作業内容、故障・修繕履歴などを記録することで、設備の状態を継続的に把握できます。過去の履歴を確認しながら予防保全や修繕計画を検討できるため、設備トラブルの防止や長寿命化にも役立ちます。
スペース管理
オフィスや施設内のフロア、会議室、座席などの利用状況を管理する機能です。どのスペースを誰がどのように利用しているかを可視化することで、利用率の低い場所や混雑している場所を把握できます。レイアウト変更やオフィス移転などの計画にも活用できます。
エネルギー管理
電気・ガス・水道など、施設で使用するエネルギーの消費量を把握・分析する機能です。施設や期間ごとの使用状況を可視化することで、エネルギー消費の傾向や無駄を把握しやすくなります。省エネルギー施策の検討や、光熱費削減に向けた改善にも活用できます。
コスト管理
施設の維持管理や修繕、設備更新、エネルギーなどにかかるコストを管理する機能です。施設・設備・期間などの単位で支出を把握することで、予算と実績を比較しやすくなります。コストの発生状況を可視化し、予算策定や投資判断、コスト削減の検討に役立てられます。
ワークフロー・プロジェクト管理
点検、修繕、工事などに関する作業の流れや進捗を管理する機能です。担当者や期限、ステータスなどを設定することで、「誰が・何を・どこまで対応しているか」を把握しやすくなります。承認や報告などの業務フローを標準化し、対応漏れや進捗確認の負担軽減にも役立ちます。
帳票・台帳管理
設備台帳や点検表、作業報告書など、施設管理で使用する帳票・台帳を管理する機能です。紙やExcelなどに分散していた情報をデジタル化・集約することで、保管や検索、更新を効率化できます。過去の記録も参照しやすくなり、点検・修繕履歴の継続的な管理にも役立ちます。
ファシリティマネジメントの効率化には現場管理アプリの活用が効果的
ファシリティマネジメントの効率化では、ファシリティマネジメントシステム(FMS)だけでなく現場管理アプリを活用する方法もあります。特に、点検・修繕・工事など現場との情報共有が多い業務では、スマートフォンなどから写真・図面・報告・進捗を共有できる仕組みが効果的です。
現場管理アプリを使って案件ごとに情報を集約すれば、電話やメール、紙、Excelなどに情報が分散する状態を解消しやすくなります。現場と管理者が同じ情報を確認できる環境を構築することで、確認作業や移動、コミュニケーションにかかる負担を減らし、FM業務の効率化につなげられます。

ファシリティマネジメントを現場管理アプリで効率化した事例
ここでは、現場管理アプリ「KANNA」を活用して、施設・工事管理における情報共有や業務効率化を実現した事例を紹介します。
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【前編】導入後、残業時間20%削減を実現。情報伝達の正確性も増し、現場作業の遅延も解消(東急コミュニティーさま)
東急コミュニティーさまでは、現場への連絡を主に電話で行っていたため、管理側と現場双方のタイムロスや情報伝達の齟齬、頻繁な現場立ち合いなどが課題でした。
そこで「KANNA」を導入し、連絡をチャットに統一するとともに、資料も一元管理。関係者が同じ情報を確認できるようになったことで、情報伝達の正確性が向上し、現場作業の遅延も解消しました。
さらに、遠隔からでも監督・指示しやすくなり、電話や立ち合いの頻度が減少。導入から約1年で残業時間20%削減を実現しています。
詳しい記事内容はこちらから→ 「【前編】導入後、残業時間20%削減を実現。情報伝達の正確性も増し、現場作業の遅延も解消(東急コミュニティーさま)」
歴史を積み重ねてきた企業・施設だからこそ、情報の属人化を脱却し、積み重ねてきた技術を未来に引き継ぐ資産に(東京ドームさま)
東京ドームさまの施設部では、連絡手段が電話やメールなどに分散していたほか、過去の工事資料が担当者のパソコンに保存され、情報が属人化していることが課題でした。
「KANNA」導入後は、チャットによる連絡やステータス通知によって関係者が進捗を把握しやすくなり、案件ごとの資料・画像も一元管理。資料の検索・確認業務が効率化しました。
さらに、過去から蓄積してきた工事情報や技術を「企業の資産」として残し、将来へ引き継ぐための情報基盤としても活用が期待されています。
詳しい記事内容はこちらから→ 「歴史を積み重ねてきた企業・施設だからこそ、情報の属人化を脱却し、積み重ねてきた技術を未来に引き継ぐ資産に(東京ドームさま)」
ファシリティマネジメントには「KANNA」がおすすめ
施設の点検・修繕・工事など、現場との連携が多いファシリティマネジメント業務を効率化するなら、アプリ評価No.1現場管理アプリ「KANNA」がおすすめです。
「KANNA」では、写真や図面、チャット、報告、進捗など、現場で必要となる一連の情報をまとめて管理できます。 案件単位で情報を整理・蓄積できるため、必要な情報を探す手間を減らし、現場と管理者のスムーズな情報共有を支援します。 紙やExcel、電話、メールなどに情報が分散している場合は、「KANNA」を活用して現場の情報管理からDXを進めてみてはいかがでしょうか。

まとめ|ファシリティマネジメントシステムや現場管理アプリを活用して施設管理を効率化しよう
ファシリティマネジメントシステム(FMS)は、建物や設備、資産、メンテナンス履歴、コストなどの情報を一元管理し、ファシリティマネジメント業務を効率化するための仕組みです。情報の分散や属人化、入力ミス、部門間の連携不足といった課題の解消にも役立ちます。
一方、点検・修繕・工事など、現場とのコミュニケーションや進捗管理を効率化したい場合には、現場管理アプリの活用も有効です。
アプリ評価No.1現場管理アプリ「KANNA」なら、写真・図面・チャット・報告・進捗など、現場で必要な情報を案件単位でまとめて管理できます。紙やExcel、電話、メールによる情報管理に課題を感じている方は、まずは「KANNA」の資料で、具体的な機能や活用方法を確認してみてください。
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ファシリティマネジメントシステムに関するよくある質問
ファシリティマネジメントシステムとは何ですか?
ファシリティマネジメントシステム(FMS)とは、建物や設備、土地などのファシリティに関する情報を一元管理し、維持管理や運用を効率化するためのシステムです。ファシリティマネジメント(FM)は、施設とその環境を総合的に企画・管理・活用する経営活動を指します。 FMSを活用すれば、資産・設備の状況やメンテナンス履歴、スペース、コストなどの情報を集約でき、業務効率化や適切な意思決定を支援します。

KANNA現場ノート編集部
現場の効率化から経営改善まで、建設業界のDX化をワンプラットフォームで実現・サポートするKANNA(カンナ)です。現場管理、経営、法令対応など、建設業界にまつわる様々なお役立ち情報を提供します。





