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建設リサイクル法とは?対象工事・届出の流れ・罰則をわかりやすく解説

建設リサイクル法とは?対象工事・届出の流れ・罰則をわかりやすく解説

建設リサイクル法とは

建設リサイクル法とは、正式名称を「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」といい、建設工事で発生する廃棄物の再資源化や適正処理を促進するための法律です。

一定規模以上の建設工事では、コンクリートや木材などの「特定建設資材」を現場で分別し、再資源化することなどが義務付けられています。

2000年に制定され、2002年に全面施行されました。建設廃棄物の発生を抑制するとともに、資源を有効活用し、循環型社会の形成を推進することが目的です。

関連記事:施工管理の5大管理(QCDSE)とは?意味・優先順位・4大管理と6大管理との違いまでわかりやすく解説

建設リサイクル法が制定された背景

建設リサイクル法が制定された背景には、建設工事から大量の廃棄物が発生し、最終処分場のひっ迫や不法投棄などが社会問題となっていたことがあります。

さらに、高度経済成長期に建設された建築物が更新期を迎えることで、解体工事に伴う建設廃棄物の増加も予想されていました。

そこで、建設廃棄物を単に処分するのではなく、現場で適切に分別して再び資源として利用する仕組みを整えるため、建設リサイクル法が制定されました。

建設リサイクル法における「排出事業者責任」とは

排出事業者責任とは、事業活動によって発生した廃棄物について、排出した事業者が自らの責任で適正に処理するという考え方です。

建設工事では、原則として発注者から直接工事を請け負った元請業者が、工事から発生する建設廃棄物の排出事業者となります。

そのため元請業者は、下請業者に施工を任せる場合でも、廃棄物の適正処理について責任を持つ必要があります。建設リサイクル法による分別・再資源化とあわせて、廃棄物処理法に基づく適切な管理が重要です。

建設リサイクル法における発注者・元請け・下請けの役割

建設リサイクル法では、発注者・元請業者・下請業者にそれぞれ役割があります。工事を適正に進めるため、各関係者の役割を確認しておきましょう。

・発注者の役割

・元請けの役割

・下請けの役割

発注者の役割

発注者は、元請業者から分別解体等の計画について書面による説明を受け、対象建設工事に該当する場合は、原則として工事着手の7日前までに都道府県知事へ届出を行います。

また、分別解体や再資源化に必要な費用を適切に負担し、元請業者から再資源化等の完了報告を受けることも重要な役割です。

発注者自身が施工を行う自主施工者の場合も、対象工事であれば届出などの必要な手続きを行わなければなりません。

元請けの役割

元請業者は、契約前に分別解体等の計画について発注者へ書面で説明します。また、請負契約では分別解体等の方法や費用、再資源化等に関する事項を契約書面に記載する必要があります。

下請業者を利用する場合には、発注者が届け出た事項を下請業者へ告知します。

施工時には分別解体等・再資源化等を適切に実施し、再資源化等の完了後は発注者へ書面で報告するとともに、その実施状況に関する記録を作成・保存します。

下請けの役割

下請業者は、元請業者から建設リサイクル法に基づく届出事項について告知を受け、その内容を把握したうえで工事を行います。対象工事では、施工方法や分別解体等の計画に沿って、特定建設資材を適切に分別することが重要です。

また、下請契約を締結する際にも、分別解体等の方法や費用など、法律で定められた事項を書面に記載します。元請業者と連携しながら、現場で適切な分別解体等を実施することが求められます。

参考:国土交通省「工事発注者向け資料

建設リサイクル法の対象資材

建設リサイクル法では、再資源化を特に進める必要がある建設資材を「特定建設資材」として定めています。

対象となるのは、以下の4種類です。

・コンクリート

・コンクリートおよび鉄から成る建設資材

・木材

・アスファルト・コンクリート

対象建設工事でこれらを使用した建築物等を解体する場合などには、特定建設資材廃棄物を種類ごとに分別し、原則として再資源化等を行う必要があります。

なお、建設現場から発生するすべての廃棄物が建設リサイクル法の対象になるわけではありません。ただし、同法の対象外となる廃棄物についても、廃棄物処理法などに基づいて適正に処理する必要があります。

建設リサイクル法の対象工事

建設リサイクル法では、特定建設資材を用いた建築物等に係る工事のうち、一定規模以上の工事を「対象建設工事」としています。

対象となる規模の基準は以下のとおりです。

・建築物の解体工事:床面積の合計80㎡以上

建築物の新築・増築工事:床面積の合計500㎡以上

・建築物の修繕・模様替等:請負代金1億円以上

・建築物以外の工作物の工事:請負代金500万円以上

対象建設工事に該当する場合は、分別解体等や特定建設資材廃棄物の再資源化等を実施する必要があります。

また、発注者または自主施工者は、原則として工事着手の7日前までに必要事項を都道府県知事へ届け出なければなりません。

建設リサイクル法手続き(届出)の流れ

対象建設工事では、工事前の説明や届出から再資源化等の完了報告まで、段階に応じた対応が必要です。基本的には以下の流れで進めます。

・説明

・契約

・届出

・告知

・工事の実施

・完了報告

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説明

元請業者は、発注者との契約を締結する前に、分別解体等の計画について書面を交付して説明します。

説明する内容には、建築物等の構造や工事着手時期、分別解体等の計画などが含まれます。発注者は説明内容を確認し、適切な分別解体等を実施できる計画となっているか確認することが大切です。

契約

対象建設工事の請負契約では、通常の契約事項に加えて、分別解体等に関する必要事項を書面に記載します。

具体的には、分別解体等の方法、解体工事に要する費用、再資源化等を行うための施設の名称・所在地、再資源化等に要する費用などです。元請・下請間の契約についても必要事項を記載します。

届出

対象建設工事の発注者または自主施工者は、原則として工事着手日の7日前までに、分別解体等の計画などを都道府県知事へ届け出ます。

実際の提出先は、自治体への権限移譲などによって市区町村の担当窓口となる場合もあります。工事を行う地域の自治体Webサイトなどで、提出先や必要書類を事前に確認しましょう。

告知

元請業者が対象建設工事の全部または一部を下請業者へ発注する場合は、発注者が届け出た事項を下請業者へ告知します。

現場で適切な分別解体等を行うためには、元請業者だけでなく、実際に施工する下請業者まで届出内容を正しく共有しておくことが重要です。

工事の実施

工事では、届出や契約内容に基づいて分別解体等を実施します。

対象となる特定建設資材廃棄物は、種類ごとに適切に分別し、原則として再資源化等を行います。また、解体工事業者には、技術管理者による施工の管理や、営業所・解体工事現場への標識の掲示なども求められます。

完了報告

再資源化等が完了したら、元請業者はその実施状況について発注者へ書面で報告します。

あわせて、再資源化等の実施状況に関する記録を作成し、保存する必要があります。発注者は報告内容を確認し、再資源化等が適正に行われなかったと判断した場合には、都道府県知事に申告して適切な措置を求めることができます。

建設リサイクル法に違反した場合の罰則

建設リサイクル法に違反すると、違反内容に応じて行政から命令を受けるほか、罰金や過料などが科される場合があります。主な罰則を確認しておきましょう。

・分別解体などの実施における罰則

・再資源化などの実施における罰則

・解体工事業における罰則

分別解体などの実施における罰則

対象建設工事について、発注者または自主施工者が届出をしなかった場合や虚偽の届出をした場合には、20万円以下の罰金が科される可能性があります(51条1号)。

また、届出内容に対する変更命令に違反した場合は30万円以下の罰金の対象です(50条1号)。

分別解体等が適正に実施されていない場合には、都道府県知事から助言・勧告や命令が行われることがあり、その命令に違反した場合には50万円以下の罰金が科される可能性があります(49条)。

再資源化などの実施における罰則

特定建設資材廃棄物の再資源化等が適正に行われていない場合、都道府県知事は必要な措置をとるよう勧告・命令を行うことができます。

この再資源化等の実施命令に違反した場合には、50万円以下の罰金が科される可能性があります(49条)。

また、再資源化等の実施状況に関する記録を作成・保存しなかった場合など、義務の内容によっては10万円以下の過料の対象となることがあります(53条1号)。

解体工事業における罰則

建設リサイクル法では、解体工事業者の登録や技術管理者の選任などについても罰則が定められています。主な例は以下のとおりです。

・無登録で解体工事業を営んだ場合など(48条1号):1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

・事業停止命令に違反した場合(48条3号):1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

・登録事項の変更を届け出なかった場合など(50条2号):30万円以下の罰金

・技術管理者を選任しなかった場合(51条3号):20万円以下の罰金

・報告・立入検査を拒否した場合など(51条5号):20万円以下の罰金

・標識の掲示や帳簿の備付けなどに違反した場合(53条3号、4号):10万円以下の過料

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建設リサイクル法の対象工事では、着工前の説明や届出、契約、下請業者への告知、工事完了後の報告など、工事の進捗に合わせてさまざまな書類や情報を扱います。

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まとめ

建設リサイクル法では、一定規模以上の建設工事について、特定建設資材の分別解体や再資源化などが義務付けられています。対象工事では、発注者による着工前の届出をはじめ、元請業者から下請業者への告知や、再資源化等の完了報告なども必要です。

適切に対応するためには、工事ごとに必要な書類や情報を整理し、関係者間で確実に共有できる環境を整えることが重要です。

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KANNA現場ノート編集部

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