週間工程表とは、プロジェクトの進行を管理するために、1〜2週間の期間を区切って作成する工程表のことです。建設・建築業の現場では、全体工程表だけではカバーしきれない日々の作業スケジュールを可視化する手段として活用されています。
しかし、週間工程表は、記入項目や作成手順を正しく理解していないと、現場の実態に合わない計画になりかねません。そのため、作り方の手順やポイントを事前に把握しておくことが大切です。
本記事では、週間工程表について、5ステップの作り方やポイント、おすすめの方法を解説します。
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週間工程表とは、1〜2週間の期間を定めて作る工程表
週間工程表とは、プロジェクトの進行を詳細に計画・管理するために、1〜2週間の期間を定めて作成する工程表のことです。
建設・建築業界では複数の業者が同時に作業を進めるケースが多く、日単位での細かなスケジュール管理が求められます。このような背景から、現場では週間工程表を用いて、プロジェクトメンバー同士で、工程に関する細かな情報共有をおこなっています。
そんな週間工程表の特徴は、短い期間に焦点をあてることで、各工程の作業内容や順序をより具体的に落とし込める点です。これによって、業者間の作業の重複や干渉を確認しやすくなり、工事の遅延防止や品質管理の向上にもつながります。
関連記事:工程表とは?役割や行程表との違い、5つの種類とおすすめの方法も
週間工程表の3つの目的とは?
全体工程表がプロジェクトの大まかな流れを示すのに対して、週間工程表は直近1〜2週間の作業を具体化しています。これによって、工程ごとの詳細なスケジュールの可視化が可能であり、とくに大規模なプロジェクトでは重宝されています。
ほかにも目的が存在するため、週間工程表を作成する前に、事前に確認しておきましょう。
ここでは、週間工程表の目的について、以下3点を解説します。
週間工程表の目的
- 工程ごとの詳細なスケジュールを把握できる
- 同時進行する複数の工程の管理ができる
- 短期工事で全体工程表代わりになる
①工程ごとの詳細なスケジュールを把握できる
全体工程表は、月単位や工事フェーズ単位で管理するため、個々の作業が「どの日に、どの順序で進むか」までは読み取りにくい傾向にあります。
一方で、週間工程表を用いれば、工程ごとの詳細なスケジュールを把握することが可能です。開始日や終了日、期間のバッファーが明瞭となることから、作業の抜け漏れを未然に防ぐ効果が期待できます。
②同時進行する複数の工程の管理ができる
現場ではさまざまな関係者が同時に並行して作業を進めるケースが多く、管理が杜撰な場合、作業場所や時間帯の重複が発生するおそれがあります。
週間工程表では、プロジェクト内で同時進行している複数の工程や担当者を一元的に管理することが可能です。これによって、担当者や業者間での作業の重複を防ぎ、安全面でのリスク低減や円滑なプロジェクト運営を可能としています。
③短期工事で全体工程表代わりになる
プロジェクトによっては、全体の工期が1〜2週間程度で設定されているものも少なくありません。
このような場合には、全体工程表を作成せず、週間工程表のみでのプロジェクト管理をするケースがあります。週間工程表では工程に関する情報を細かく記載しているため、全体工程表を用いるよりも情報共有の精度が高まります。
週間工程表に記入する項目
週間工程表は、1〜2週間の工事スケジュールを関係者全員で共有するための書類です。
しかし、現場の規模や工事の種類によって、記入する項目やフォーマットは異なります。
このような性質から、記入すべき項目をあらかじめ把握しておくことで、抜け漏れのない実用的な工程表の作成が可能です。あわせて、各項目がなぜ必要なのかを理解しておくと、情報の過不足なく記載でき、現場での活用度も高まるでしょう。
ここでは、週間工程表に記入する項目について、以下5点を解説します。
週間工程表に記入する項目
- 工事名
- 業者や関係者の名称
- 工程
- スケジュール(日付・曜日など)
- 関連資料の有無
①工事名
「工事名」は、対象となるプロジェクトの名称のことを指します。
複数の工事が同時に進行する現場では、書類の取り違えが起きやすい傾向があるため、工事名を記載しておくことで、どの現場の工程表かをひと目で判別できます。
②業者や関係者の名称
「業者や関係者の名称」とは、プロジェクトに携わる担当者や協力会社の氏名を指します。
この欄を明記することによって、連絡や調整の際に迅速な対応が可能です。
③工程
「工程」では、プロジェクトの期間中に実施する作業・タスクを記載します。たとえば、「基礎工事」や「配管工事」などが挙げられるでしょう。
工程を明記しておくことで、作業の優先順位や順序関係の把握にも役立ちます。
④スケジュール(日付・曜日など)
週間工程表における「スケジュール」とは、対象期間の日付や曜日、休工日など、工事の日程に関する情報のことです。
横軸に日付を配置し、各工程の作業日を視覚的に示すことで、関係者全員が同じ日程感を共有しやすくなります。このときスケジュールを正確に記載することが、稼働日数の計算ミスや工期の遅延を防ぐことにもつながります。
⑤関連資料の有無
「関連資料の有無」とは、図面や仕様書など工事に関連する書類が存在するかを示す情報のことです。
最新の図面を確認せずに作業を進めると、手戻りが発生するリスクがあります。このようなリスクに対して、資料の有無を記載しておくことで、準備漏れを防ぎやすくなります。
【5ステップ】週間工程表の作り方とは?
週間工程表の手順を理解せずに作成した場合、記載項目の漏れやスケジュールの矛盾が生じるリスクがあります。一度作成した工程表を大幅に修正するのは、大きな手間がかかるのも課題です。
このようなリスクや課題を発生させないためには、週間工程表を作る前の段階で正しい手順やポイントをおさえておきましょう。
ここでは、週間工程表の作り方について、以下5ステップで解説します。
週間工程表の作り方
- プロジェクトの洗い出し
- 工事の必要日数の設定
- 業者や人数の振り分け
- 週間工程表の作成ツールの選定
- 工程表の作成と確認
関連記事:
【ステップ別】工程表の作り方とは?基本情報から種類、コツまで解説
工程表の書き方は?種類別の方法や見やすくするためのコツも解説
①プロジェクトの洗い出し
まずは、全体工程表をもとに、1〜2週間に実施するすべての作業内容を洗い出します。
もし、洗い出しが不十分な場合には、工程表に記載されていない作業が発生してしまい、現場の混乱につながりかねません。
このような点を踏まえ、作業の種別ごとにリスト化すると、抜け漏れを防ぎやすくなります。
②工事の必要日数の設定
次に、洗い出した作業ごとに、完了までに必要な日数を設定します。
設定の際には、過去の実績や類似工事のデータを参考にすることが大切です。加えて、天候や資材の納期なども考慮しながら日数を設定すると、トラブルが生じた際でも柔軟な対応ができるようになります。
③業者や人数の振り分け
続いて、各作業に対して、担当する業者や必要な人員を割り当てます。業者ごとの対応可能な日程や専門性を考慮し、無理のない計画を立ててください。
もし、振り分けが適切でないと、特定の業者に作業が集中したり、人員不足で工程が停滞したりして、現場に混乱を招きかねません。
そのため、各業者の稼働状況を事前に確認しておくことが大切です。
④週間工程表の作成ツールの選定
次に、週間工程表を作成するためのツールを選定します。
ExcelやGoogleスプレッドシートの表計算ソフトを活用する方法のほか、施工管理に特化した専用ツールの導入も検討してみてください。
ツール選定の際には、現場での共有のしやすさや更新の手軽さを基準に、運用に適したものを選びましょう。リアルタイムでの確認が必要な場合は、クラウド型ツールがおすすめです。
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⑤工程表の作成と確認
最後に、選定したツールを用いて週間工程表を作成し、内容に誤りや漏れがないかを確認します。
この際に、工程・日数・担当者の整合性をチェックし、関係者にも確認を依頼することで精度の高い工程表に仕上がります。
なお、作成後は速やかに関係者へ共有し、全員が同じスケジュールを把握できる状態にしておきましょう。
週間工程表を作る5つのポイントとは?
プロジェクト内で効果的な週間工程表を作るためには、作る際におさえておきたいポイントがいくつか存在します。たとえば、デザインをわかりやすくしたり、作業ごとの担当者を明確にしたりといったことが挙げられます。
これから週間工程表を作る場合には、本記事で解説するポイントを知ったうえで、丁寧に実践するようにしてください。
ここでは、週間工程表を作る際のポイントについて、以下5点を解説します。
週間工程表を作る際のポイント
- デザインをわかりやすくする
- 作業ごとの担当者を明確にする
- 管理や共有のルールを決める
- リスク回避の対策を検討する
- 関係会社と調整をおこない、共有する
①デザインをわかりやすくする
週間工程表は、現場で複数の関係者が日常的に確認する書類です。
そのため、文字が詰まりすぎていたり、色分けがされていなかったりすると、必要な情報をすぐに読み取れず、確認漏れにつながりやすくなります。
このような点から、工程ごとに色を分ける、セルの幅を適切に調整するなど、デザインをわかりやすくする工夫が大切です。
②作業ごとの担当者を明確にする
工程表に担当者の記載がないと、作業の責任の所在があいまいになり、対応漏れが発生しやすくなります。とくに、複数の業者が稼働する現場では、担当者や協力会社が不明確な場合にはトラブルの原因になりかねません。
このことから、各工程に担当者名を明記し、「誰が、どの作業を担うのか」を一目でわかるようにしておくことが大切です。
③管理や共有のルールを決める
週間工程表は、作成後も進捗にあわせて随時更新し、関係者へ共有する運用が求められます。
しかし、更新タイミングや共有方法にルールがないと、古い情報のまま作業が進む事態になりかねません。
そのため、「毎朝の朝礼時に最新版を共有する」や「編集者を決める」など、管理と共有のルールを事前に決めて、関係者に最新の情報を共有しましょう。
④リスク回避の対策を検討する
現場では、天候不良や資材の納入遅延など、計画どおりに進まないケースが少なくありません。こうしたリスクを想定せずに作成すると、トラブル発生時に工期全体へ影響を及ぼすおそれがあります。
予備日の確保や代替手順の検討など、リスクに備えた対策を盛り込んでおくことが大切です。
⑤関係会社と調整をおこない、共有する
週間工程表は、自社内だけで完結するものではなく、協力会社との連携が重要です。
事前調整をおこなわないまま確定すると、業者間でスケジュールの認識にズレが生じ、現場が混乱してしまいます。
このような事態を回避するために、作成段階で関係会社と打ち合わせを実施し、合意を得たうえで確定させることが大切です。
状況が変わりやすい現場では、専用ツールがおすすめ!
週間工程表は、表計算ソフトやテンプレートを活用すれば、誰でも作成できます。
しかし、施工現場では天候や資材の納入状況、設計変更などによって工程に変更が生じた場合に、修正が手間であったり、誤った内容で修正してしまったりといった課題があります。
このような課題を踏まえて、週間工程表の作成・更新を効率化できる専用ツールの活用がおすすめです。
なかでも「KANNA」は、工程表に関する豊富な機能を備えており、幅広いユーザーに利用されている施工管理アプリです。また、スマートフォンやタブレットからでも、工程表を共有できるため、担当者や協力会社に簡単に共有できる環境を整えられます。
「週間工程表の作成・管理を効率化したい」という要望があれば、「KANNA」をはじめとした専用ツールの利用を検討してみてください。
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まとめ
本記事では、週間工程表について、5ステップの作り方やポイント、おすすめの方法を解説しました。
週間工程表とは、1〜2週間の期間を区切って作業スケジュールを管理する工程表のことです。全体工程表では把握しきれない日々の作業を可視化し、複数の業者が関わる現場での円滑な工事進行を支える役割を果たします。
作成にあたっては、5つのステップを正しい手順で進めること、そしてデザインの視認性や担当者の明記することといったポイントをおさえるようにしましょう。
そんな週間工程表は表計算ソフトやテンプレートを用いれば、簡単に作成することが可能です。
ただ、状況が変化してしまうと、最新化のための修正が必要となるため、状況が変わりやすい施工現場では「KANNA」をはじめとした専用ツールの活用もあわせて検討してみてください。
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よくある質問
週間工程表とは?
週間工程表とは、プロジェクトの進行を詳細に計画・管理するために、1〜2週間の期間を定めて作成する工程表のことです。
週間工程表に記入する項目は?
週間工程表には、おもに以下5点の項目を記入します。
週間工程表に記入する項目
- 工事名
- 業者や関係者の名称
- 工程
- スケジュール(日付・曜日など)
- 関連資料の有無
週間工程表を作るポイントは?
週間工程表を作る際のポイントは、以下5点です。
週間工程表を作る際のポイント
- デザインをわかりやすくする
- 作業ごとの担当者を明確にする
- 管理や共有のルールを決める
- リスク回避の対策を検討する
- 関係会社と調整をおこない、共有する

KANNA現場ノート編集部
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