工程表のマイルストーンとは、プロジェクト上の区切りや中間地点を指す言葉です。この「マイルストーン」を設定することで、進捗状況を可視化できるほか、タスクの効率化や問題の早期発見にもつながります。
ただ、適切にマイルストーンを設定しないと、プロジェクトが滞ったり品質を担保できなかったりするおそれがあります。そのため、マイルストーンの書き方やポイントを事前に把握しておくことが大切です。
本記事では、工程表のマイルストーンの役割について、その意味や書き方、ポイントも交えて解説します。
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工程表のマイルストーンとは、プロジェクトにおける区切り・中間地点のこと
工程表のマイルストーンとは、プロジェクトの進行状況を把握するために設定される区切りや中間地点のことです。一般的には、設計完了や検査の実施、承認の取得など、プロジェクトの節目となるポイントに設定されます。
プロジェクトの期間が長期にわたる場合や工程が複雑な場合に、マイルストーンを工程表に設定することで、進捗状況の可視化や効率的な管理が可能です。加えて、各工程の遅延やリソースの過不足を早い段階で把握できるため、問題が拡大する前に対策を講じやすくなります。
このような点から、適切なマイルストーンの設定は、プロジェクトを円滑に進め、納期遵守や品質向上に貢献するうえで欠かせません。
よく使われる用語とマイルストーンとの違い
マイルストーンには、「タスク」や「スケジュール」、「ガントチャート」といった類似する用語がいくつか存在します。
しかし、それぞれの違いを正しく理解しておかなければ、プロジェクトの管理方法を誤ったり、担当者間で認識のズレが生じたりしかねないため、各用語の違いを把握しておくことが大切です。
ここでは、よく使われる用語とマイルストーンとの違いについて、解説します。
「タスク」との違いは、役割と性質
タスクとは、プロジェクトのなかで実行すべき個々の作業や業務を指す言葉です。作業の内容や担当者、期限などが具体的に定められている点が特徴といえます。
このような性質から、タスクは「実行する作業そのもの」、マイルストーンは「プロジェクトの区切りや到達点」として、役割と性質が大きく異なります。
「スケジュール」との違いは、役割と意味
スケジュールとは、プロジェクト全体の作業や工程を時系列に沿って並べた計画のことです。各作業の開始日や終了日を含めた全体的な日程管理に用いられています。
このような性質から、スケジュールは「全体の日程計画」、マイルストーンは「計画上の重要な区切り」として、役割と意味が異なります。
「ガントチャート」との違いは、役割と機能
ガントチャートとは、プロジェクトの作業内容と進捗状況を横棒グラフで表現した工程表の一種です。各作業の期間や進捗率を視覚的に管理できる点が特徴といえます。
このような性質から、ガントチャートは「工程全体を管理するツール」、マイルストーンは「ツール上に設定する区切り」として、役割と機能が異なっています。
工程表のマイルストーンの役割とは?
工程表のマイルストーンは、プロジェクトの進捗状況を可視化し、「計画どおりに進んでいるか」を確認するための基準点としての役割を担っています。このほかにも、タスクの効率化や問題の早期発見など、さまざまな役割があります。
このようなマイルストーンの役割を理解しておくことで、自社のプロジェクトにおける工程表の精度を高められるでしょう。
ここでは、工程表のマイルストーンの役割について、以下3点を解説します。
工程表のマイルストーンの役割
- 進捗状況の可視化と管理
- タスクの効率化
- 問題の早期発見
①進捗状況の可視化と管理
建設現場のプロジェクトでは、工程が複数にわたるため、全体の進捗状況を正確に把握しづらくなる場合があります。
そのため、計画に対する実際の進捗状況を可視化し、遅延の有無を素早く判断できる点が大きな役割です。進捗を定期的に確認する基準となり、プロジェクト全体の管理精度を高める効果が期待できます。
②タスクの効率化
プロジェクトの規模が大きくなるほどタスクの数も増加し、担当者が優先順位を判断しづらくなる場合があります。
マイルストーンによって、担当者が優先すべきタスクを判断しやすくなり、作業の効率化につながります。目の前のマイルストーンに集中して取り組めるため、タスクの抜け漏れ防止や作業のムダを削減する効果も期待することも可能です。
③問題の早期発見
プロジェクトの進行中に生じた遅延や品質の課題は、発見が遅れるほど手戻りが大きくなり、全体の工期やコストに影響を及ぼしかねません。
そのため、想定よりも進捗が遅れている場合や品質に課題がある場合に、早い段階で問題を発見できる点も重要な役割です。問題を早期に把握することで、手戻りを最小限に抑え、納期遅延やコスト増大を防ぐ対応が可能です。
工程表のマイルストーンの書き方とは?
マイルストーンの設定は、手順をおさえれば担当者自身でおこなえます。
しかし、ポイントをおさえずに進めてしまうと、マイルストーンが形骸化したり、現場の実態と乖離した計画になったりしかねません。
適切な手順で設定することで、プロジェクト全体の進捗管理を効率的に進められるため、書き方を事前に把握しておくことが大切です。
ここでは、マイルストーンの書き方について、以下のステップで解説します。
マイルストーンの書き方
- プロジェクトのゴールと期日を明確にする
- プロジェクトの段階を洗い出す
- マイルストーンを設定する
- マイルストーンに必要なタスクを洗い出し、期限を設ける
- マイルストーンを具体的かつ現実的に設定する
①プロジェクトのゴールと期日を明確にする
マイルストーンはプロジェクトの区切りを示すものであるため、まずは最終的なゴールと期日を明確にすることが必要です。具体的には、工事の完了条件や成果物の基準、最終納期などを定めます。
上記の内容を関係者間で共有し、認識を統一しておくことがポイントです。
②プロジェクトの段階を洗い出す
ゴールと期日が決まったら、プロジェクトを構成する主要な段階を洗い出します。建設現場であれば、設計・着工・上棟・竣工などの工程が該当するでしょう。
各段階を漏れなく洗い出すことで、マイルストーンを配置すべきポイントが明確になり、工程表全体の精度が高まります。
③マイルストーンを設定する
洗い出した段階のなかから、とくに重要な区切りとなるポイントにマイルストーンを設定します。
すべての段階にマイルストーンを設ける必要はなく、判断が必要な時点や品質確認が求められる工程を優先的に選定することが大切です。たとえば、検査の完了や承認の取得など、次の工程に進む条件となる時点に設定すると効果的です。
④マイルストーンに必要なタスクを洗い出し、期限を設ける
各マイルストーンの達成に必要なタスクを洗い出し、それぞれに期限を設定します。
タスクの粒度が粗すぎると進捗の把握が難しくなるため、具体的な作業内容まで分解することがポイントです。各タスクに担当者と期限を明確に割り当てることで、マイルストーンまでの道筋が可視化され、計画的な進行が可能になります。
⑤マイルストーンを具体的かつ現実的に設定する
最後に、設定したマイルストーンが具体的で現実的な内容になっているかを確認します。
「工事を進める」のような抽象的な表現ではなく、「基礎工事の完了」のように達成基準が明確な表現に整えることが大切です。達成基準を具体化することで、マイルストーンの到達可否を客観的に判断でき、プロジェクト管理の精度が向上します。
マイルストーンを書く際の5つのポイント
マイルストーンは適切なポイントをおさえて設定することで、プロジェクトの進捗管理がより効率的になります。
しかし、ポイントを意識せずに設定してしまうと、管理が複雑になったり、現場の実態とあわない計画になったりしかねません。
このような点から、マイルストーンの設定時にはいくつかのポイントをおさえておく必要があります。
ここでは、マイルストーンを書く際のポイントについて、以下5点を解説します。
マイルストーンを書く際のポイント
- 細かく設定しすぎない
- 現実的な目標を設定する
- 関係者と共有する
- 定期的に見直す
- 工程や日数に余裕をもつ
①細かく設定しすぎない
マイルストーンはプロジェクトの重要な区切りを示すものであり、すべての工程に設定するものではありません。細かく設定しすぎると、確認作業が増加し、かえってプロジェクトの進行を妨げるおそれがあります。
重要度の高い工程や判断が求められるタイミングに絞って設定することで、管理の負担を抑えつつ効果的な進捗管理が可能です。
②現実的な目標を設定する
マイルストーンの達成時期は、現場の状況やリソースを踏まえたうえで設定する必要があります。理想的なスケジュールだけで設定してしまうと、達成が困難になり、担当者のモチベーション低下や計画の破綻につながりかねません。
過去の類似プロジェクトの実績を参考にしながら、無理のない達成時期を設定するのが効果的です。
③関係者と共有する
マイルストーンは、プロジェクトに関わる担当者全員が把握すべき情報です。設定者だけが内容を理解している状態では、各工程の担当者が目標を意識しづらく、進捗にズレが生じやすくなります。
マイルストーンの内容や達成基準を関係者と共有し、定期的な進捗確認の場を設けることで、プロジェクト全体の連携を強化することが可能です。
④定期的に見直す
プロジェクトの進行中には、天候や資材の調達状況など、当初の計画どおりに進まない事態が発生する場合があります。
そのため、マイルストーンは一度設定して終わりではなく、定期的に見直しをおこなうことが大切です。見直しの頻度やタイミングをあらかじめ決めておくことで、計画と実態のズレを最小限に抑えられます。
⑤工程や日数に余裕を持つ
建設現場では、天候不順や資材の納入遅延など、予期せぬトラブルが発生する可能性があります。マイルストーンの設定時に余裕のない日程を組んでしまうと、小さな遅延が全体の工程に波及しかねません。
各マイルストーンの前後に数日程度のバッファを設けておくことで、突発的なトラブルにも柔軟に対応でき、プロジェクト全体の安定性が向上します。
工程表の進捗を可視化したいなら、専用ツールがおすすめ
工程表のマイルストーンをExcelや紙で管理している場合、更新作業に手間がかかったり、最新の進捗状況をリアルタイムで共有しづらかったりする課題があります。とくに、複数の現場を同時に管理する場合は、情報の一元化が難しく、確認漏れや伝達ミスが生じかねません。
このような点を踏まえると、工程表の進捗を可視化したいなら、専用ツールを利用するのがおすすめです。
たとえば、施工管理アプリ「KANNA」であれば、工程表の作成から進捗管理、関係者への共有までをひとつのアプリで完結できます。直感的な操作でマイルストーンを含む工程表を作成でき、リアルタイムでの情報共有にも対応しています。
このようなことから、工程表の進捗を可視化したい場合は「KANNA」を含めた専用ツールの導入を検討してみるのもおすすめです。
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まとめ
本記事では、工程表のマイルストーンの役割について、その意味や書き方、ポイントも交えて解説しました。
工程表のマイルストーンとは、プロジェクトにおける区切りや中間地点のことです。進捗状況の可視化やタスクの効率化、問題の早期発見など、プロジェクトを円滑に進めるうえで重要な役割を担っています。
しかし、マイルストーンは適切な書き方やポイントをおさえなければ、効果を十分に発揮できないおそれがあります。そのため、本記事で解説したマイルストーンの書き方やポイントをおさえたうえで、自社のプロジェクトに取り入れてみてください。
なお、工程表の作成や進捗管理を効率化したい場合は、「KANNA」をはじめとした専用ツールの活用を検討してみるのもおすすめです。
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よくある質問
工程表のマイルストーンとは?
工程表のマイルストーンとは、プロジェクトの進行状況を把握するために設定される区切りや中間地点のことです。
マイルストーンの書き方は?
マイルストーンの書き方は、以下のステップで進められます。
マイルストーンの書き方
- プロジェクトのゴールと期日を明確にする
- プロジェクトの段階を洗い出す
- マイルストーンを設定する
- マイルストーンに必要なタスクを洗い出し、期限を設ける
- マイルストーンを具体的かつ現実的に設定する
マイルストーンを書く際のポイントは?
マイルストーンを書く際は、以下の5点がポイントです。
マイルストーンを書く際のポイント
- 細かく設定しすぎない
- 現実的な目標を設定する
- 関係者と共有する
- 定期的に見直す
- 工程や日数に余裕をもつ

KANNA現場ノート編集部
現場の効率化から経営改善まで、建設業界のDX化をワンプラットフォームで実現・サポートするKANNA(カンナ)です。現場管理、経営、法令対応など、建設業界にまつわる様々なお役立ち情報を提供します。





