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災害時にもリアルタイムに情報が「KANNA」に集約され緊急対応の精度も向上、報告書作成も迅速化

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室町ビルサービス株式会社

建築工事

三井住友銀行の店舗を中心に数多くのビルメンテナンスや修繕、リニューアル工事を手掛ける室町ビルサービス株式会社では「KANNA」を導入し、災害時の緊急対応にも活用の幅を広げています。
 
銀行機能を維持するための一翼を担う室町ビルサービスでは、何を課題に「KANNA」の導入を決め、どのように活用浸透を進め、その結果、どんな効果を実感されているのか。「KANNA」の導入を牽引された執行役員の鬼海義治様、技術者として現場をリードする横尾隆史様、さらに現場作業に従事される室町ビルサービスの協力会社・株式会社SMCRの齋藤淳さんのお三方にお話を伺いました。

KANNAを導入した目的

電話やメールといった連絡手段をデジタルに一本化し、情報の周知も集約も一元管理したい

KANNAを導入する前の課題

(1)関係者との連絡手段が電話かメールだったため、伝言ゲーム状態の発生や送信したメールの閲覧確認が取れない
(2)緊急対応時に各現場から届く状況報告手段にばらつきがあり、報告書を作成する際の情報集約に時間がかかる

KANNAを導入した効果

(1)連絡手段を「KANNA」に一本化したことで、メール連絡にかかっていた時間が半日から1時間に軽減
(2)「KANNA」に“災害対応用”の案件を立ち上げ、被害状況や対応状況がリアルタイムの共有が可能になり災害報告も迅速化。職人間で各現場の復旧工事の知見共有の場にも

お話を伺った方

室町ビルサービス株式会社
 執行役員 建築事業部 副事業部長
 鬼海義治様(左)
 
 建築事業部 技術部 次長
 横尾隆史様(中央)
 
株式会社SMCR
 東京支店 工事部 所長
 齋藤 淳様(右)

インフラ維持のために。業務フロー改革の一環として「KANNA」を導入


—— はじめに、室町ビルサービス株式会社の事業内容をお教えください。
 
鬼海(きかい)様:私たちは室町グループの一員であり、株式会社三井住友銀行の親密会社です。室町グループは主に主に三井住友銀行が入居するビルの管理をしていますが、なかでも私たち室町ビルサービスの主な事業は、ビルのメンテナンスや修繕、リニューアル工事です。
 
銀行は金融市場インフラの一つ。経済活動のためにはなくてはならず、リニューアルするとなれば、その間には仮店舗の運営が必要になります。「KANNA」を導入活用しているのも、銀行のリニューアルに伴う仮店舗の建築やレイアウト変更工事を主な業務とする建築事業部です。
 
—— 建築事業部に「KANNA」を導入。導入の背景には、どのような課題があったのでしょうか?
 
鬼海様:私たち室町ビルサービスでは2023年を皮切りに、業務効率化に向けた業務フロー改革をスタートさせました。より効率的な業務フローを確立するべくDXを推し進め、物件管理アプリの自社開発や見積りシステムの導入もしましたが、「KANNA」に関してもその一環です。
 
業務フロー改革は弊社一丸となった方針ではありますが、私自身、弊社の執行役員として、かねてから業務効率化の必要性を感じていました。「KANNA」を導入する以前は、現場作業に従事いただく協力会社の方々とのやり取りは電話かメール。特に緊急対応の際には電話が主な連絡手段だったため、現場からの報告が管理責任者に届くまでの過程は、まるで伝言ゲームのような状態でした。


また、メール連絡にも心許なさを感じていました。一つの案件に多くの人が関わり、協力会社の方はもちろん、工事対象となる銀行のご担当者にも連絡内容を共有する必要があるため、メールのたびに「CC:」を付けていたわけですが、皆さん、ご多忙なことから関係者全員からお返事をいただけるとも限らず、「お読みいただけたかな?」という気持ちが拭えずにいたのです。
 
電話やメールといったアナログな連絡手段をデジタル化し、なおかつ、関係者各位に周知すべき情報を一元的に管理したい。そうした課題と目的を背景にツールを探していた中、都内で行われた国内最大級のDX展示会で「KANNA」に巡り合ったときは「これだ!」と思いましたね。
 
—— 具体的に「KANNA」のどのような点に可能性を感じられたのでしょう?
 
鬼海様:何より「KANNA」は操作が非常に簡単です。建築業界ではデジタルに不慣れな世代の方が大勢活躍しています。私はかつて勤務していたゼネコンでもDXの推進を担当しましたが、操作が難しければ、ツールの浸透も難しいと痛感していました。それが「KANNA」なら、どの世代の方でも使い慣れた、緑の無料チャットアプリの感覚で操作できますよね。説明書なしでも、感覚的な操作ができる。
 
また、協力会社をはじめとする他社へのアカウント付与が無制限に無料なところも、「KANNA」を選んだ大きな理由です。先ほども申し上げたように一つの案件に多くの人が関わり、私たち管理者は関係者全員にくまなく、正確に情報をお伝えする必要があります。しかし、関係者を招待するたびに料金が発生してはコストがかかり、これでは社内稟議を通すのも難しくなります。
 
他社アカウント無料という料金体系のおかげで稟議もスムーズに通り、案件に関わる皆さんに躊躇なく、アカウントを付与できています。それに弊社では、代表取締役社長の大久にもアカウントを持ってもらっています。社長自らが案件に目を通し、時には「頑張ってください」というエールがチャットに投稿されることもあり、驚きはありつつも、現場の士気が上がっています。
 

災害発生時には各現場の状況報告を「KANNA」の“緊急対応”案件に集約


—— では、実際に「KANNA」を導入活用され、どのような効果をお感じですか?
 
鬼海様:「KANNA」の導入から8か月ほどが経ちましたが、私のような管理責任者の立場としては、案件の立ち上げが非常にスムーズになりましたね。一つの案件が決まると、まずは仕様書や図面といった資料を関係者各位に共有する必要がありますが、「KANNA」を導入する前は関係者の一人ひとりにメール送信していたため、とても時間がかかっていたのです。
 
それが「KANNA」の活用を始めてからは、案件ごとのフォルダに必要な資料をアップロードするだけ。アップロードのたびにプッシュ通知もされますが、さらにチャットへ「資料をご確認ください」と投稿すれば、既読機能によって、誰が私の投稿を読んだのかも一目瞭然です。


既読機能のおかげで、以前のように「お読みいただけたかな?」と気にする必要がなくなりましたし、関係者一人ひとりにメールをお送りしていた当時と比べると、半日かかっていた作業がほんの1時間程度に短縮された感覚があります。以前は案件を立ち上げるごとに10通ものメールを送っていのが、今は「KANNA」で一発。かなりの効率化とスピードアップです。
 
さらにフォルダにアップロードした資料も、チャットに投稿したコメントも、すべての情報が蓄積されていきますよね。となれば、情報を振り返るのも簡単。過去に投稿された施工写真や注意点も容易に見返せるため、これは現場作業に従事くださる方にも効率的です。

そして、「KANNA」は便利なだけでなく、災害時の緊急対応にも強い。これは想像以上でした。
 
横尾様:昨今は大型台風の上陸が増え、現場が被害を受ける頻度も増しています。台風の影響を受けたとしても被害を最小限に抑えるため、台風の接近時には緊急対応が求められるため、「KANNA」の導入前は現場の管理担当者が会社に泊まり込むか、現場近くのホテルに宿泊し、被害状況確認のために現場に出向いた従業員や職人さんの報告を待つような体制を取っていました。


現場状況を正確に把握するには写真が不可欠です。「KANNA」の導入前は撮影した写真をパソコンに取り込み、そこからメール添付し、送信するといった手間が生じていました。そうした一連の作業を現場で行うのは容易ではなく、台風の最中では危険も伴います。時間も日中とは限らず、深夜にかけて作業することも多々あります。当時は、取り急ぎの状況報告を電話で受け、現場の写真は追って、メール送信いただいていました。
 
それが「KANNA」導入後は、撮影も写真の共有も、手元のスマートフォンで完結しますよね。とにかく便利のひと言。先日(取材当時9月)も首都圏に大型台風が接近しましたが、その際に“台風緊急対応工事”として新たに案件を立ち上げ、台風被害が想定されるエリア内にある関係者をすべて招待。そこに各現場の状況写真を投稿してもらう体制を取りました。
 
鬼海様:このアイデアは大正解でしたね。各現場はどのような状況なのか。建物や周辺に被害があった場合、どう対処したのか。各現場の担当者から次々に投稿される写真やコメントを見れば、被害状況と対応状況がリアルタイムに把握できました。
 
また、こうした緊急対応が生じた際には、上層部や発注者への報告が不可欠。以前は各担当者から届いたメールや電話報告のメモを一つひとつ見返し、人力で情報を集約しなおして報告書にまとめていたわけですが、その非効率も解消されました。緊急対応は、深夜や朝方にかけて長時間稼働することもあり、ただでさえ疲労がたまってミスも起こりやすい。「KANNA」導入後は、“ 台風緊急対応工事 ” として立ち上げた案件に、各現場のすべての情報が自動的に集約されるため、報告書の作成もスムーズ。緊急対応時こそ、報告まで迅速な対応をし次に活かすことが重要です。台風にとどまらず、地震などの災害や緊急対応の際には、今後もこの方法を採用します。

台風被害があった各現場関係者を “ 台風緊急対応工事 ”案件に招待し、各自がリアルタイムに写真で状況を報告


横尾様:それに “ 台風緊急対応工事 ” の案件は、現場で対応くださった職人さんにも有益に働いたようです。チャットには被害状況だけでなく、対応状況の写真も投稿いただいたため、「なるほど。こっちの現場もこのように対処すればいいのか」と参考になり復旧対応もスピードアップします。一つの現場で考えるより、皆で知恵を共有し最適なものを参考にしていく。まさに「現場の知見の共有」が実現され、現場の方にも非常に好評でした。

関係者全員が閲覧できる「KANNA」なら、担当者不在時にも対応可能


—— 「現場の方にも好評」とのことですが、ぜひ協力会社の方のお声もお聞かせください。「KANNA」の活用開始以降、どのような変化をお感じになっているのでしょう?
 
齋藤様:私としても、非常に便利だと感じています。正直なところ、導入の知らせを聞いた当初は不安もありましたが、杞憂に終わりましたね。弊社SMCRでもDXを進めていますが、スケジュール管理をクラウドに一元化したところ、1週間分、1か月分の予定をまとめて入力せねばならず、現場作業の合間合間に、そのための時間を捻出する必要が生じてしまったのです。かえって作業が増えたという結果に。
 
しかし「KANNA」はそうはならず、鬼海さんのおっしゃるとおり、緑の無料チャットアプリの感覚で直感的に操作できるため、使い方を学ぶ時間もいりません。しかも、従来よりもコミュニケーションが円滑化したと感じています。「KANNA」活用前はすべての報告も確認も、横尾さんに連絡をしていました。とは言え、横尾さんがお休みを取られていると、連絡がつかなくなってしまいます。
 
電話やメールなど、以前は横尾さんからの折り返しやお返事を待つ一方でしたが、今は改善されました。必要な連絡事項を「KANNA」のチャットに投稿すれば、横尾さんがお休みであっても、別の関係者の方が私の投稿を確認し、お返事をくださいます。連絡のやり取りが非常に効率化したため、私たちの下請け業者さんも招待したいくらいです(笑)。


鬼海様:なるほど、いいじゃないですか。次の案件を立ち上げる際には、SMCRさんの下請け業者の方にもアカウントを付与しましょう。そうすれば、齋藤さんが下請けの方に連絡する手間も省け、より多くの関係者が同じ情報を閲覧できます。さらに連携が強化されますね。

スマートフォンで「KANNA」を見ながら、現場の最新情報を確認


齋藤様:ありがとうございます。それに「KANNA」は、フォルダ機能もとても便利です。工事を正確に完了させるためには施工前・施工後の写真を残すことが欠かせませんが、撮影した写真を「KANNA」のフォルダに保存しておけば、いつでも手間なく、見返すことができます。
 
施工前と施工後では撮影箇所はもちろん、画角もバチッとそろっていることが理想的です。しかし、施工前にどんな画角で撮影したかまでは、記憶が曖昧になってしまいます。これまでは施工前の写真を見返すためだけにパソコンを開いていたわけですが、今は「KANNA」のフォルダを開くだけ。施工前の写真をすぐに確認でき、施工後の写真もしっかりと画角をそろえて撮影できます。
 

利用に消極的な方を、活発的に動いている「KANNA」の案件に招待、活用好事例を体感してもらうことで利用浸透を促す


—— 管理者の方も現場の方も「KANNA」の効果を実感。そこに至るまでには「KANNA」の活用を浸透させるための工夫があったはずです。御社では、どのようなお取り組みをされたのでしょう?
 
鬼海様:お取引のある協力会社の皆様をお招きし、「KANNA」の導入説明会を開催しましたし、導入が進んだ今も協力会社の皆様にお集まりいただくタイミングには必ず「KANNA」の活用をはじめ弊社のDX方針を繰り返しお伝えするようにしています。
 
ただ、どんなに説明を尽くしても、従来のやり方を新たな方法に変えるには不安が付き物です。「KANNA」の導入によって、何がどうプラスに変わるのか。実際に触っていただかなければ、理解しづらい。そこを理解いただくために、私たちはDXに不安をお持ちの方を、「KANNA」が積極的に活用されている案件に招待し、実際の活用例をご自身で体感いただくようにしています。
 
「KANNA」が積極的に活用されている案件では、ちょっとした連絡も何気ない現場写真も、どんどんとチャットに投稿されていきます。そうした実際の活発的な様子をご覧いただくと「難しく考える必要はないんだ!」と、「KANNA」活用に対するハードルが下がります。


実際の活用事例をご覧いただき、活用のハードルを下げる。意外なハードルの低さを実感いただけたなら、皆さん、自然と活用を始めてくださいます。そして、実際に使ってみると、想像していた以上に簡単。いろいろと操作をしたくなるようで、なかには“自分専用”の案件を立ち上げている従業員もいますよ(笑)。「KANNA」をメモ代わりに活用しているようです。
 
こうした自由な活用方法も、弊社としては大歓迎です。DXツールは使うほどに深くなじみ、新たな活用アイデアも生まれます。とは言え、こうした自由を許容できるのも、「KANNA」の高いセキュリティレベルがあるからこそ。情報漏洩の心配なく、幅広い活用を促せます。
 
—— 素晴らしいお取り組みですね、ありがとうございます。それでは最後に「KANNA」のようなDXツールも活用されながら御社はどう発展されていくのか、今後の展望をお聞かせください。
 
鬼海様:冒頭にも申し上げたように、弊社はDXによる業務フロー改革の真っ最中です。「KANNA」だけでなく、自社開発の物件アプリの活用や自動見積りシステムの開発も進めています。直近の展望としましては、こうしたDXツールと基幹システムをつなげ、情報連携を強化することです。
 
来期中には基幹システムを中心とした情報連携の強化を完了させ、目指すのは競合他社との差別化、さらには銀行のみならず、一般物件のお取り扱い強化です。この展望を実現させるためには大胆なDXが不可欠。今後も弊社らしい自由な発想力を強みに、業務を変革させていきます。

会社名
室町ビルサービス株式会社
事業内容
施工管理 リニューアル工事
設立年月日
昭和39年3月
従業員数
384名(2024年6月末)
ホームページ
https://www.murobil.co.jp/

記事掲載日:2024年09月30日

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