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デジタル帳票が工事を“見える化”。業務効率化や施工品質の向上のみならず、営業ツールとしても期待

建設業整備・メンテナンス業不動産業・物品賃貸業製造業
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会社名

日本ビソー株式会社

従業員数

650名(2025年4月現在)

事業内容

仮設ゴンドラ 本設ゴンドラ 外装工事

活用サービス

KANNAレポート

1966(昭和41)年創業の日本ビソーは、超高層建物外壁へのアクセス手段であるゴンドラを提供し、自社で外壁改修工事も手掛ける会社です。日本国内のゴンドラ業界においてシェアNo.1※を誇り、本設ゴンドラ、仮設ゴンドラ、外装工事までを一貫して手掛けるのは、国内で同社のみです。

商業ビルから公共施設に文化施設、高さ60mを超える超高層ビルまで、首都圏を中心に数多くの外装工事に従事される日本ビソーは何を課題にKANNAレポートの導入を決め、どのような効果を実感されているのか。導入を牽引された外装工事事業本部の佐藤翔哉様にお話を伺いました。

KANNA導入の背景と効果

課題

紙の帳票を使用していたことで、さまざまな非効率が発生。パソコンへの転記や、写真データの移行作業、手書き文字の判読の難しさなどが残業の要因となり、事務作業の工数が増加していた。また、帳票が提出されるまでにタイムロスが生じることで、品質管理の遅れや工事の手戻りにつながる懸念もあった。

導入の決め手

・    従来使用していた紙の帳票の見た目を変えることなく、Excelのフォーマットをそのまま電子化できる点
・    他社へのアカウント発行が無制限かつ無料で、追加コストの心配なく協力会社の職人までアプリを展開できる点

効果・改善

・    従来の帳票フォーマットを継続使用でき、現場の混乱を回避。パソコンへの転記作業、手書き文字の判読が不要になり、事務作業の工数が大幅減
・    現場へ足を運んでの確認や帳票の提出前に、タイムリーに内容確認ができるようになり、品質管理のスピードが向上。入力途中でも遠隔でリアルタイムでの指示連絡ができ、施工品質の改善にもつながった
・    スマートフォンやタブレットで撮影した現場写真を自動でトリミング・添付できるため、業務プロセスのスリム化に寄与

お話を伺った方

<p>日本ビソー株式会社<br>外装工事事業本部 技術統括部 施工技術担当 <br>佐藤翔哉様</p>

日本ビソー株式会社
外装工事事業本部 技術統括部 施工技術担当 
佐藤翔哉様

安全性と美観に長けた外装が建造物の価値を高めるゴンドラ業界シェアNo.1


—— はじめに、日本ビソー株式会社の事業内容をお教えください。
 
佐藤様:私たち日本ビソーは1966(昭和41)年に創業し、ゴンドラを用いた建造物の外装に関わる事業を展開しています。創業当時は手動のゴンドラを使用していましたが、1968(昭和43)年に日本初となる仮設ゴンドラの電動化に成功し、1980(昭和55)年には本設ゴンドラの製造にも着手。以来、仮設ゴンドラ・本設ゴンドラ・外装工事の3つを事業の柱としています。
 
日本で初めて電動の仮設ゴンドラを開発した当社は、同業界のパイオニアであると自負しています。ゴンドラは高所外壁にアクセスするために不可欠な装置ですが、すべてのビルに備え付けられているわけではありません。必要なときのみ、一時的に取り付けられるのが仮設ゴンドラです。仮設ゴンドラのレンタル事業においては当社が国内シェアのトップとして市場で確かな実績を築いています。


当社は現在の社名への変更前、「日本美装工業株式会社」として創業しましたが、その意味は建造物の外壁を“美しく装う”ことです。丁寧にメンテナンス、修繕された外装は建物の価値を高める。私たち外装工事部門は社名に込められた想いを受け継ぎ、数多くの外装工事を手掛けるなか、このたびKANNAレポートの導入に至りました。
 

紙の帳票が残業の一因に 品質管理の遅れにもつながる懸念


—— 外装工事の部門にKANNAレポートを導入された背景には、どのような課題があったのでしょうか?
 
佐藤様:外壁の安全性や美観維持には、定期的な調査とメンテナンス、そして必要に応じた改修工事が欠かせません。外装工事事業では調査・診断から改修工事までを一手に担っていますが、施工管理や品質管理には、多数の帳票が必要です。全社的にDXやペーパーレス化が進む一方で、現場に関わる帳票では紙の運用が続いており、さまざまな非効率が生じていました。
 
取り扱う帳票は多岐にわたり、1現場につき20種類を超えることも珍しくありません。現場担当者は日ごとに複数の帳票をファイルにまとめて現場に持ち込んで記入し、作業終了後にはパソコンへの転記も必要になるため、残業の一因になっていました。また、外装工事の現場は屋外であり高所。強風や雨の日には帳票が飛ばされたり、濡れて破れたりするリスクもあったのです。

現場に常駐しない工事関係者は、現場担当者から帳票が提出されない限り、施工状況の詳細を知ることができません。状況確認のため現場に出向くことはありますが、複数の現場が同時進行しているため、毎日のように全現場を視察するのは非現実的です。
 
帳票の提出を待っているだけでは品質管理に遅れが生じ、工事の手戻りにつながる可能性もあります。ほかにも記入された手書きの文字が読みづらく、判読や確認に時間を要することもありました。こうした帳票にまつわる課題を解決するには、DXツールが有効ではないかと考えたことがKANNAレポート導入のきっかけです。
 
—— 紙の帳票に起因する非効率を解消するためにKANNAレポートを導入されたとのことですが、数あるDXツールのなかでKANNAレポートを選んだ理由はどこにあったのでしょうか?
 
佐藤様:これまで使用していた帳票の見た目を変えずに、Excelで作成したフォーマットをそのまま電子化できる点が選んだ第一の理由です。帳票の記入をスマートフォンやタブレットに移行する際、フォーマット自体をデジタルに最適化する他のアプリも検討しましたが、見た目が大きく変わると現場が混乱する恐れがありました。その点KANNAレポートは、帳票の媒体が紙からデジタルに変わるだけで、見た目は従来通り。これまでと同じ感覚で入力できます。
 

 
第二の理由は、協力会社へのアカウント付与が無制限かつ無料である点です。協力会社に記入を依頼する帳票もありますが、アカウント付与のコストを懸念して利用者を限定してしまうと、アカウントを持つ職人に帳票記入の負担が偏ってしまいます。また、現場作業に従事する全員が同じ品質管理の意識を持つためには、すべての職人がアプリにアクセスし、帳票の記入・閲覧ができる環境が必要です。
 

どこにいてもリアルタイムの帳票確認が可能に。施工品質の向上に寄与


—— 実際にKANNAレポートを導入されて、どのような効果を感じておられますか?
 
佐藤様:以前は施工状況の確認には、提出される帳票を待つか、品質管理の担当者が直接現場に足を運ぶかしか手段がなく、品質確認が遅れるリスクが常にありました。紙の帳票からKANNAレポートに移行したことで、帳票の提出を待たずに本社にいながら帳票の記入状況をリアルタイムで確認できるようになりました。入力途中であっても施工状況に気になる点があれば、すぐに確認の連絡ができます。一定期間、帳票に入力がなければこちらから問い合わせることで、現場の相談に乗ったり、記入を促したりすることもできます。
 

また、現場終了後の転記作業とあわせ、写真の取り込みや帳票のフォーマットに合わせたトリミングの作業にも時間を取られていました。現在は、撮影から添付までKANNAレポート上で全て完了します。デジタルの帳票に設けたカメラマークをタップするとスマートフォンやタブレットのカメラ機能が起動し、後はシャッターを押すだけ。帳票のフォーマットに最適な形にトリミングされ、自動的に添付まで完了します。その際に撮影された写真を確認して気になる点があれば、「より施工箇所をアップにした写真を撮ってください」といった指示も容易です。

  

  

運用担当者を起点に浸透を推進、丁寧な説明と意識改革を重視


—— 施工品質の向上、業務効率化など、さまざまな効果を実感されているとのことですが、KANNAレポートの活用を現場に浸透させるために、どのような取り組みをされましたか?
 
佐藤様:各部署から1名ずつ、KANNAレポートの活用を推進する運用担当者を選出し、導入の目的から操作方法に至るまで、しっかりと理解・習得できるようにしました。新たなDXツールの導入には否定的な声もありましたが、運用担当者が導入の目的を正しく伝え、操作方法を丁寧に教えることが出来れば、周囲も自然と影響を受けていくと考えました。
 
また、運用担当者を中心にKANNAレポートの運用ルール作りを行いました。帳票はすべてが共通ではなく、現場ごとに異なることも多いため、それらを洗い出し、本格運用前に混乱が生じないよう事前のすり合わせを徹底しました。
 
その後、現場業務を担当する従業員に向けた全体説明会を実施しましたが、使用方法が理解されず紙の帳票を使い続けるメンバーも一部見られました。そこで、改めて部署ごとに小規模な説明会を開いたところ、これが功を奏しました。対面で一つひとつ丁寧に説明することが重要だったのかもしれません。KANNAレポートの画面を見ながら「写真を撮るにはここをタップしてください」といった操作を具体的に伝えた結果、活用率が一気に向上したのです。


そして、何よりも大事なのは「使いにくいから使わない」という後ろ向きの姿勢を改め、従業員全員に「使いにくいと感じるところがあるなら、どうすれば使いやすくなるのかを考える」といった前向きな意識を持つよう促すことではないでしょうか。帳票のフォーマットについても現場担当者の意見を反映しながら、さらなる効率化に向けた調整を進めているところです。
 

 “工事の見える化”で顧客の信頼を獲得


—— ありがとうございます。KANNAレポートのようなDXツールも活用されるなかで、御社は今後どのような展望を描いているのでしょうか?
 
佐藤様: KANNAレポート導入から日は浅いものの、当初は否定的だった従業員も、今では自然にKANNAレポートを使いこなし、協力会社に向けた活用フェーズに移行したところです。
 
今後、よりKANNAレポートの活用が浸透していけば、施工品質や業務効率化にとどまらず、KANNAレポートを営業ツールとしても活用できる可能性があると考えています。
 
私たちは現在、「BQS(=ビソー・クオリティ・スタンダード)」と事業方針を定め、さらなる品質管理の徹底を推進している最中です。完工後の見栄えだけを同業他社の施工事例と比較しても大差はないように映るかもしれませんが、当社は「BQS」の方針に則り、工程の一つひとつに厳しい基準を設け、プロセスに重きを置いた高品質な施工を徹底しています。
 
目にはなかなか映らない、細部に宿る品質の高さが当社の強みであり、同業他社との差別化を図れる部分だと自負しています。この強みをお客様に伝えるためには“工事の見える化”を進める必要がありますが、施工状況をつぶさに記録できるKANNAレポートが、これを可能にしてくれるはずです。

今後はお客様へのレポート開示も視野に入れたフォーマットの調整が必要になりますが、KANNAレポートによる“工事の見える化”をお客様にご提供できれば、当社にとって大きな強みになります。今後は、活用の幅を広げながら、さらなる事業拡大を目指して参ります。

(※)出典:日本ビソー株式会社 ホームページ https://www.bisoh.co.jp/

記事掲載日:2025年05月29日

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