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【顧客管理】金融機関のようなデスクワーク業界でも十分に応用できるカスタマイズ機能と、タイ語を含む多言語化対応が決め手

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Krungthai Mizuho Leasing Company Limited

タイの首都バンコクを拠点に、タイ国内の法人から個人事業主にまで、広くファイナンスサービスの提供しているKrungthai Mizuho Leasing Company Limitedでは、「KANNA」を顧客管理に活用しています。
 
プロジェクト管理アプリ「KANNA」を顧客管理の手段として選ばれた理由はどこにあったのか、そして「KANNA」の導入後、どのような変化を実感されているのか。「KANNA」の導入を牽引し、導入後のマネジメントも担う、ペー様と黒須様のお二人にお話を伺いました。

KANNAを導入した目的

情報の共有・保存もステータス管理もツールを一本化し、顧客情報を一元管理したい

KANNAを導入する前の課題

(1)顧客情報の共有手段にばらつきがあり、情報集約に手間と時間を要していた

(2)画像資料をメール送信しようにも添付容量に制限があり、画質を落とす必要があった

(3)契約数の増加に伴い、Excelでの顧客管理に限界があった

KANNAを導入した効果

(1)ばらつきのあった情報共有の手段を「KANNA」に一本化。情報集約にかかっていた手間と時間が削減、業務オペレーションが明確に

(2)容量の大きな画像も無加工でアップロードでき、スマートフォンで撮影した写真をダイレクトに「KANNA」格納できるため業務工数も削減

(3)案件フローを自社独自にカスタマイズし、各顧客のステータスが一目で把握できるように

お話を伺った方

Krungthai Mizuho Leasing Company Limited
左:Mr.Hirofumi Kurosu(黒須様)
右:Ms.Vilasinee Chanprung(ペー様)

情報集約も抽出も、契約数増加に伴いExcelでの顧客管理が限界に


—— はじめに、Krungthai Mizuho Leasing Company Limitedの事業内容をお教えください。
 
黒須様:弊社はタイを中心に事業を展開しており、社名にある「Krungthai」が指し示すとおり、我々はタイの政府系銀行であるクルンタイ銀行と、日本のみずほフィナンシャルグループの一員である「みずほリース」との合弁会社です。こうした企業属性を強みにタイ国内の地場産業に向けたサービス提供はもちろん、タイ進出に向けた日本企業のサポートにも従事しております。
 

ペー様:事業内容としましては、タイ国内の大企業から中堅中小企業、さらには個人事業主の事業用資産向けファイナンスサービスを提供しています。現在、事業の軸は大きく3つ。1つは、法人に向けた総合金融サービスプロバイダとしてのモノに関するファイナンス事業、次に法人向けのオートリースおよびフリートマネジメント事業、3つ目は農業従事者に向けた農機・設備機器購入の割賦金融事業です。
 

—— では、どちらの事業に「KANNA」を導入され、導入の背景にはどのような課題があったのでしょうか?
 
ペー様:3つ目に上げた個人農家に向けた割賦金融事業に「KANNA」を導入しています。この事業は2022年4月にスタートし、私たちはトラクターをはじめとする農機具の購入支援を提供しています。契約を結ぶにはお客様の財務状況に関わる資料が必要で、対象の機械を整備するにも、割賦代金を円滑にお支払いいただくためにも、継続的な顧客管理が必要です。


そのため、私たちはタイ各地に営業担当者を配置しています。各担当者がお客様である農家さんのもとを訪ね、契約に必要な資料をご提供いただき、契約締結後もお客様とこまめにコミュニケーション取るよう努めています。しかし、ご提供いただいた資料やお客様との対話から得た情報を本部と共有する際の手段がメールだったり、電話だったり、営業担当によって異なっており、一本化できずにいました。
 
「KANNA」導入前はメールないし電話などを通じて共有された情報を、事務方が自社の基幹システムに保管する形を取っていました。ただ、この運用方法だと情報共有の手段にばらつきがあり、情報が点在、これらを集約するにも時間がかかります。また、お客様と契約を結ぶには書類だけでなく、様々な画像資料も必要です。この画像のやり取りは、これまでメールを用いていたわけですが、ここにも問題が生じていました。


黒須様:冒頭にも申し上げたとおり、当事業のお客様は個人農家の方々です。法人のように財務諸表をご提出いただくことは難しい上に、農家さんが収入を得られるのは、収穫期のタイミングです。企業にお勤めの方のような固定給とは異なるというのが大きな特徴です。そのため、お客様の支払い能力をしっかりと把握し、与信審査をするには、お客様が所有する不動産や車両といった実物資産の証明をご提供いただく必要があります。
 
その証明として、弊社のスタッフがお客様の不動産や車両を写真に収め、それを画像として本部に共有していたわけですが、解像度の高い画像であるほど、データ容量が大きくなります。容量が大きいとメール添付に限界があり、結果的に画質を落とさなくてはいけません。財務資料としての画像であるにもかかわらず、共有のために画質を落とすのでは本末転倒ですし、大量の写真それぞれに解像度を低くする編集作業の手間もかかります。
 
また、収穫されてやっと収入が入る特性上、農家の方の多くが固定給ではないことから、契約締結後の期中管理にも、より気を配る必要があります。お客様のお支払状況がどのようなステータスにあるのか、これまではその管理にExcelを用いていましたが、事業開始から2年を経て、契約数は年々増えています。従来のExcel管理に限界を感じており、「KANNA」を導入することに決めました。

 

金融機関のようなデスクワーク業界でも十分に応用できるカスタマイズ機能と、タイ語を含む多言語化対応が決め手


—— 画像資料のやり取りを含めた情報共有手段の一本化と合わせ、顧客のステータス管理も必要だったのですね。そうした目的を背景に「KANNA」を選ばれた理由は何だったのでしょう?
 
黒須様:マンパワーの期中管理(※)に限界を感じていたので、従来のやり方ではこれ以上顧客の新規開拓も難しい。業務の効率化と事業の拡大の上では、デジタルの力に頼っていかなければならないと思っていました。何か良いソリューションはないか、当初は顧客関係管理に特化したCRMツールを検討していましたが、私たちが求めていたのは“1顧客を1プロジェクト”に見立て、かつ操作がシンプルなステータス管理ができることです。世の中にはたくさんのCMRツールが存在しますが、顧客ロイヤルティ向上を主な目的とするCRMツールでは、私たちが抱える課題は解消できないと感じました。

(※)期中管理:融資を受けた者は、金融機関との約定どおり債務を返済する必要があり、この償還が滞りなく行われているかどうか把握・管理すること
 


一時は自社アプリを開発することも考えましたが、開発にかかる時間も費用も、さらには維持費にも相当な負担が生じます。何か設定を変えるにもベンダーを介す必要もあるでしょう。どうしたものか、と頭を悩ませていたときに、「KANNA」の開発・運営元であるアルダグラムがバンコクに海外拠点を設立。アルダグラムがタイで実施した「KANNA」のサービス紹介をする場に、タイミングよく行く機会に巡り合いました。
「ノンデスクワーク業界に向けたアプリ」と聞いていたため、私たちの課題解決に向くのかどうか、最初は正直、半信半疑のところもありました。しかし、お話を聞いていると工程ごとの細かなステータス管理ができ、工程の名称も自由にカスタマイズできると知り、決して建設や工場などの現場だけに適応するアプリではなく、“顧客ごとのステータス管理”という私たちの目的にも合致するのではないか、と期待が持てたわけです。
 
サービス紹介を聞いた後アルダグラム社長の長濱さんともお話し、私たちの課題を率直にお伝えしたところ、「1顧客を1プロジェクトに見立てた使い方なら、KANNAでの管理も十分、可能です」と、まさに考えていたとおりの回答をいただけました。そして、何よりの決め手は「KANNA」が日本語のみならず、タイ語を含む多言語展開をしている点です。これなら、タイ語のみを使用するタイ人スタッフも自身の言語でアプリを扱えます。
 

情報共有は報告機能に統一、「1顧客を1プロジェクト」として顧客を情報管理


—— では、実際に「KANNA」を導入され、どのような運用体制を採られているのでしょう?

ペー様:現在、黒須が導入検討段階の想定として申し上げたとおり、“1顧客を1プロジェクト”に見立てた運用をしています。これが建設工事のようなプロジェクトの場合、進捗に合わせた「見積作成」「現地調査」「施工中」「完工」「請求書発行済」といったようなステータス表示になるかと思いますが、私たちはリース会社側がするべき業務に合わせ、ステータス表示の項目を「申請」「審査」のような形にカスタマイズしています。
 

Krungthai Mizuho Leasing Company Limited様が実際に使っている「KANNA」の画面。赤枠がステータス項目

「KANNA」の使用言語を「タイ語」に設定し活用している


また、顧客情報の共有に関しても、これまでのメールや電話から「KANNA」の報告機能に移行しました。タイ人は他国の人以上にメッセージアプリへの愛着が強いため、「KANNA」の運用開始当初はメッセージアプリと同様の感覚でやり取りできるチャット機能を使用するスタッフが多くいましたが、現状は報告機能に移行しました。こうすることで情報をより整理した形で共有でき、エクスポートも可能です。 

エクスポートを活用すると報告内容をデータとして管理しやすくなるため、情報共有は「KANNA」の報告機能に統一、ちょっとした補足や質問、連絡があるときは、チャットへ連絡といった運用方針にしています。そして、画像資料の共有も、これまでのメール添付から「KANNA」内のフォルダに格納していく。「KANNA」では、1顧客ずつプロジェクトを作成しているので、一人のお客様にまつわる資料をフォルダに格納するのも、見つけるのも簡単です。なおかつ容量の制限なく画像がアップロードでき、以前の編集の手間とストレスが解消できました。


情報の入り口が「KANNA」に一本化され、業務オペレーションの生産性も向上


—— 顧客管理や情報共有のみならず、急な情報開示要請への備えにも「KANNA」を活用。その結果、どれほどの効果を実感されていますか?
 
ペー様:私は各担当者から寄せられる情報を管理する立場にありますが、「KANNA」の導入前は情報共有の手段がバラバラだったため、情報の集約に苦労していたんです。必要な情報をメールのアーカイブや書類のファイルから探し出し、それをExcelにまとめ、Excelにまとめたデータから書類を作成する。アクセスしなければならないツールが多岐にわたり、とても非効率でした。
 
それが「KANNA」の導入以降は、顧客のステータスも関連資料もすべてが「KANNA」に集約されています。メールを開き、ファイルを開き、さらにExcelを開くといった工数が格段に減り、業務が効率化しました。この業務効率化は管理者である私だけでなく、全員同様です。
 
これまではリース契約に必要な実物資産をスマートフォンで撮影し、撮影した写真をパソコンに送り、メール添付に耐えうる画質にサイズダウンし、それを添付して本部に送信するという流れでした。しかし、今ではスマートフォンでの撮影後、「KANNA」にアップロードするだけ。それだけでリアルタイムに本部への共有が完了するのですから、以前とは比較にならないくらい生産性が上がりました。
 

黒須様:そうした「KANNA」導入前後の変化を端的に表現するなら、“入り口が一つになった”ということではないでしょうか。お客様とやり取りをした後には「KANNA」から報告し、写真を撮ったら「KANNA」にアップロードし、お客様のステータス変化を見逃さないためにも毎日欠かさず「KANNA」をチェックする。メールや電話にExcelといった入り口が「KANNA」に一本化されたことから、スタッフ一人ひとりが迷うことなく業務を進行でき、オペレーションが非常に明確化したのです。


協力会社にもアカウントを付与。「KANNA」を軸にさらなる連携強化を


—— ありがとうございます。では、業務の入り口を一つにする「KANNA」も活用されながら、御社はどのように発展されていくのか、最後に今後の展望をお聞かせください。
 
ペー様:私たちが「KANNA」の本格運用をスタートしたのは2024年2月のこと。本格運用から半年ほどではありますが、すでに確実な効果を実感できています。一方、工程表をはじめ、まだまだ使いこなせていない機能もあります。新たに通信制限のある環境でもアプリが利用できるオフライン機能も追加されたと聞いているので、今後は新機能も活用しながらさらなる業務効率化を進めるのと同時に、自社の基幹システムと「KANNA」を連携させることも視野に入れています。
 

黒須様:自社の基幹システムと「KANNA」を連携させ、ステータスや実績データが可視化できるダッシュボードのような機能が追加されると、オペレーションの課題解決や効率化にとどまらず、「KANNA」がビジネス拡大に向けた分析ツールにもなると期待しています。
 
また、直近の動きとしては弊社内だけでなく、パートナーシップを結んでいる協力会社の方にも「KANNA」のアカウント付与を進めています。私たちが抱えていた業務課題を「KANNA」が解決してくれたように、課題解決するには自社の力だけでは不十分。他社との協業が必要です。今後は「KANNA」を入り口にパートナー企業との連携もより密にし、さらなる業務拡大に努めて参ります。

 

会社名
Krungthai Mizuho Leasing Company Limited
事業内容
ファイナンスサービス、総合リース業
設立年月日
1992年2月
従業員数
138名(2024年8月現在)
ホームページ
https://ktmizuho.co.th/

記事掲載日:2024年09月02日

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