工程表とは?役割や行程表との違い、5つの種類とおすすめの方法も

工程表とは、プロジェクトの進捗状況やスケジュールをまとめた表のことです。とくに、建築や工事などの建築・建設業の現場で、納期を共有したり、業務効率化を図ったりするために利用されています。
昨今では、工程表はシステムの開発やサイトの設計などのシーンでも利用されるようになりました。また、デジタル技術の進歩によって、工程表の作成ツールも提供されています。
もし、自身が扱う現場で工程表を活用していないのであれば、本記事で解説する役割や種類などを参考に、工程表を取り入れてみてください。
本記事では、工程表について、役割や行程表との違い、5つの種類やおすすめの方法も交えて解説します。
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工程表とは、プロジェクトの進捗状況やスケジュールをまとめた表のこと
工程表とは、プロジェクトの進捗状況やスケジュールを管理するために、作業内容や担当者、納期や手順などを1つの表にまとめたもののことです。
とくに、建築・建設業では現場の業務を可視化し、担当者全員が同じ情報を共有するために用いられています。工程表があれば、「どの作業を、誰が、いつまでに完了させるのか」が明確になるため、指示の伝達ミスや作業の遅延を防ぐことが可能です。
近年では、デジタル技術の進歩によって、クラウド上でリアルタイムに管理・共有できる工程表も登場しています。
このような仕組みであることから、建築や工事といった現場以外にも、システムの開発やWebサイトの設計など、幅広いシーンで活用されるようになりました。
工程表の役割とは?
工程表は、納期の共有・厳守や全体的な作業の可視化といった役割を担っています。しかし、ほかにも重要な役割が存在しており、これらは工程表を活用するうえでのメリットにも直結します。
そのため、工程表の活用を検討している事業者は、どのような役割があるのかを把握しておくのがおすすめです。
ここでは、工程表の役割について、以下の5点を解説します。
工程表の役割
- 納期の共有と厳守
- 全体的な作業の可視化
- 適切な人員配置の実現
- 無駄なコストの削減
- トラブルに対する備え
①納期の共有と厳守
工程表には、プロジェクトの完了に必要な作業や手順、スケジュールが記載されています。そのため、担当者全員が同じ工程表を確認することで、いつまでに何を完了させるべきかを共通認識としてもつことが可能です。
常にプロジェクトの進捗が確認できる状態になるため、遅延が発生しそうな場合にも早期に対処できます。結果として、納期を厳守するための管理体制が構築されます。
②全体的な作業の可視化
工程表は1つの表に、プロジェクトの完了に必要な作業内容や担当者、納期や手順などをまとめています。このように、誰でも確認できる状態になっているため、全体的な作業を可視化することが可能です。
作業の可視化によって、「どの作業が完了しているのか」や「どの作業が遅れているのか」が一目でわかるため、現場の管理者が的確な判断や指示を出せるようになります。
③適切な人員配置の実現
工程表によって、プロジェクトの進捗状況を誰でも確認できる状態がつくれます。そのため、ある作業に遅れが生じていた場合、「作業進捗が良い別の工程から人員を加える」といった対応が可能です。
加えて、それぞれの担当者の適性やスキルを理解したうえで工程表を活用すれば、より効率的な現場運用が実現できます。
④無駄なコストの削減
工程表では作業内容や進捗、納期や人員の配置を1つの表にまとめていることから、各工程で要する時間やコストを可視化できます。その可視化によって、不要な工程を精査できるため、その工程をなくすことで無駄なコストを削減することが可能です。
また、適性に応じた人員配置が実現できるため、人件コストの削減にもつながります。
⑤トラブルに対する備え
建設や工事の現場において、トラブルはつきものです。天候不順や資材の遅延、予期せぬ設計変更など、さまざまな問題が発生するリスクがあります。
工程表によって全体的な進捗を管理できていれば、このようなイレギュラーなトラブルに対しても迅速に対応できます。人員の配置を変更したり、工程をまとめたりすることで、納期を変更せずに対処することも可能です。
工程表と「行程表」は違う!
工程表と混同して誤用されやすい言葉として、「行程表」があります。
「行程表」とは目的地までの道筋や移動計画などをまとめた表のことで、旅行や出張など、移動をともなうシーンで利用されます。たとえば、旅行会社が作成する旅程表や、出張時の移動スケジュールなどが挙げられるでしょう。
他方、「工程表」とは、あるプロジェクトの作業内容や担当者、納期などをまとめた表です。建設現場やシステム開発など、複数の作業を順序立てて進めるシーンで活用されます。
どちらも「こうていひょう」と読みますが、目的や使い方が大きく異なるため、正しく理解しておくことが必要です。
工程表 | 行程表 | |
|---|---|---|
意味 | 作業内容や手順などの工程をまとめた表 | 目的地までの道筋や移動などの行程をまとめた表 |
利用シーン |
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記載内容 |
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工程表の5つの種類と書き方
工程表には5つの種類が存在しており、現場の状況や目的に応じて使い分けられています。それぞれにメリットと注意点がありますが、理解しておけば現場に応じた工程表を作成することが可能です。
ここでは、工程表の5つの種類について、解説します。なお、以下はそれぞれの種類の特徴と注意点をまとめた表であるため、あわせて参考にしてください。
名称 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
バーチャート式工程表 |
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ガントチャート式工程表 |
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グラフ式工程表 |
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工程管理曲線 |
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ネットワーク工程表 |
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①バーチャート式工程表
「バーチャート式工程表」とは、縦軸に作業内容を、横軸に作業を実施する日付を記載した表のことです。基本的に、建設現場ではバーチャート式工程表が採用されています。
この工程表の特徴は、「どの作業を、いつまでに完了させれば良いのか」が明瞭である点にあります。また、工程表の設計がシンプルであり、作成方法も簡単であることから、管理側も使いやすい点も特徴です。
一方で、工程の関連性が不明瞭であったり、作成後の調整がしづらかったりといった注意点があります。複数の作業が相互に影響し合う場合、バーチャート式だけでは全体像を把握しにくいかもしれません。
このような点を踏まえて、バーチャート式工程表は全体的な作業の可視化を優先する場合におすすめの工程表です。
関連記事:バーチャート工程表とは?メリットや注意点、作り方やポイントも
②ガントチャート式工程表
「ガントチャート式工程表」とは、縦軸に作業内容を、横軸に進捗状況を記載する表のことです。バーチャート式工程表と類似しているものの、横軸に記載する内容で大きく異なります。
ガントチャート式工程表は、「どの作業が、どのくらい完了しているのか」を確認できる点が特徴です。また、複数の作業を並行して記載することから、一つひとつの作業の状況を細かく把握することが可能です。
ただ、作業の納期がわかりづらい点が注意点として挙げられます。また、ほかの作業との関連性も不明であるため、複雑なプロジェクトには向いていない場合があります。
上記を踏まえて、ガントチャート式工程表は、作業の進捗状況を確認したい際に活用したい表といえるでしょう。
関連記事:ガントチャート工程表とは?バーチャート工程表との違いや作り方も
③グラフ式工程表
「グラフ式工程表」とは、縦軸に進捗率、横軸に日付を記載し、曲線で進捗状況を表す表のことです。表に記載する線の傾きや位置によって、どの作業をおこなっているのかを可視化します。
グラフ式工程表は、「どの作業が、どのくらいできて、いつまでに完了するか」がわかりやすい点が特徴です。バーチャート式とガントチャート式の両方のメリットを得られる設計となっています。
他方、作業の関連性がわからない点や、作成・管理に知識や経験が必要な点に注意が必要です。はじめて工程表を作成する場合には、難易度が高いと感じる可能性があります。
グラフ式工程表は、各工程の進捗と完了予定日を1つの表で管理したい際におすすめです。
④工程管理曲線
「工程管理曲線」とは、縦軸に進捗率を、横軸に日付を記載し、2つの補助線をあわせて記載する表のことです。この表は「出来高累計曲線」や「バナナ曲線」とも呼ばれています。
工程管理曲線は、建設現場でよく用いられている方式であり、「上方許容限界線」と「下方許容限界線」の2つの補助線によって、作業の進捗が問題ないかを確認できます。実際の進捗が補助線の範囲内に収まっているかどうかで、進捗状況に対する作業の遅れを可視化することが可能です。
他方、工程ごとの進捗が記載されないことが一般的であるため、あくまで全体像しかわからない点に注意が必要です。また、作成が複雑であり、専門的な知識が求められます。
上記を踏まえて、工程管理曲線は全体の進捗状況の可視化を優先する現場において採用したい方式といえます。
⑤ネットワーク工程表
「ネットワーク工程表」とは、数字と矢印を用いて、作業の関連性をまとめた表のことです。基本的に、「作業が完了すると、次の作業に移行する」という流れを視覚的に表現する方式です。
ほかの方式と比べて、作業の詳細と全体像の両方を把握できる点がメリットとして挙げられます。また、作業の日数を記載しておけば、いつまでに完了させれば良いかも同時に確認することが可能です。
ただし、工程表自体が複雑になりやすいため、管理しづらかったり、見づらかったりするリスクがあります。また、作業量が少ない現場の場合には、かえって確認しづらくなる点にも注意が必要です。
このような点を踏まえて、ネットワーク工程表は、同時に複数の作業が必要な現場や、作業間の依存関係が複雑なプロジェクトに適している方式といえるでしょう。
関連記事:ネットワーク工程表とは?作り方や専門用語をわかりやすく解説
【おすすめ】工程表は専用ツールを利用して、作成しよう!
工程表の作成は、ExcelやGoogleスプレッドシートを利用すれば誰でも作成が可能です。
しかし、中〜大規模な現場であれば、作成に時間を要してしまったり、複雑でミスが起きやすかったりといった問題があります。
このような点を踏まえると、工程表の作成は専用ツールを利用するのがおすすめです。専用ツールであれば、テンプレートを活用した効率的な作成や、リアルタイムでの情報共有、変更履歴の管理などが可能になるでしょう。
たとえば、施工管理ツール「KANNA」であれば、現場の進捗管理やスケジュール共有をスマートフォン1つで完結できます。図面や写真の共有、チャット機能による円滑なコミュニケーション、カレンダーによるスケジュール管理など、工程管理に必要な機能が揃っています。
KANNAは初期費用無料で導入できるため、コストを抑えながら現場のDX化をスタートすることが可能です。直感的な操作性により、ITに不慣れな方でも簡単に利用できます。
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まとめ
本記事では、工程表について、役割や行程表との違い、5つの種類やおすすめの方法も交えて解説しました。
工程表は納期の共有・厳守、全体的な作業の可視化、適切な人員配置の実現、無駄なコストの削減、トラブルへの備えといった重要な役割を担っています。また、工程表は5種類のものが存在しますが、それぞれでメリットや注意点が異なっています。
このようなことから、現場の規模や目的に応じて適切な方式を選択することが大切です。
建設・建築業界では人手不足が深刻化しており、限られた人員で効率的に現場を運営するために、工程表の活用が求められています。「KANNA」をはじめとした専用ツールを導入すれば、より効率的な工程管理が実現できるため、ぜひ検討してみてください。
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よくある質問
工程表とは?
工程表とは、プロジェクトの進捗状況やスケジュールを管理するために、作業内容や担当者、納期や手順などを1つの表にまとめたもののことです。
工程表と「行程表」との違いは?
工程表と行程表との違いは、その意味や利用されるシーン、記載内容です。
工程表の種類は?
工程表の種類は、大きくわけて以下の5つの種類があります。
工程表の種類
- バーチャート式工程表
- ガントチャート式工程表
- グラフ式工程表
- 工程管理曲線
- ネットワーク工程表

KANNA現場ノート編集部
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