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工事台帳とは?目的・記載項目・作り方をわかりやすく解説|保存期間や管理方法も紹介

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2026/03/12
工事台帳とは?目的・記載項目・作り方をわかりやすく解説|保存期間や管理方法も紹介

工事ごとの利益や原価を正確に把握するために欠かせないのが「工事台帳」です。しかし、どのような項目を記載すればよいのか、どのように作成すればよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、工事台帳の概要、作成する目的、記載項目、作り方、注意点まで分かりやすく解説します。工事台帳を効率的に管理する方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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工事台帳とは

工事台帳とは、建設工事ごとに発生する売上や原価、利益などを記録・管理するための帳簿です。材料費・外注費・労務費などの原価や請負金額を工事単位で整理することで、工事ごとの収支や利益状況を把握できます。建設業では、完成工事原価の管理や経営判断、税務対応、経営事項審査(経審)などにも活用される重要な管理資料です。

工事台帳を作る目的

工事台帳は、工事ごとの収支状況を正確に把握し、適切な経営判断や法令対応を行うために作成します。主な目的は次のとおりです。

  • 工事ごとの利益率の把握
  • 完成工事原価や未成工事支出金の把握
  • 経営事項審査での提出
  • 税務調査への対応

工事ごとの利益率の把握

工事台帳を作成することで、工事ごとの売上と原価を明確にし、利益率を正確に把握できます。建設業では工事ごとに原価構造が異なるため、全体の売上だけでは実際の収益状況を判断できません。工事単位で利益を管理することで、不採算工事の早期発見や見積精度の向上につながり、経営改善や適切な価格設定の判断材料になります。

完成工事原価や未成工事支出金の把握

工事台帳は、完成した工事の原価(完成工事原価)だけでなく、進行中の工事にかかっている費用も把握するために重要です。進行中の工事で発生した費用は「未成工事支出金」として管理され、完成時に原価として計上されます。工事台帳を活用することで、工事の進捗に応じた費用管理ができ、正確な会計処理や財務管理につながります。

経営事項審査での提出

建設業者が公共工事を受注するためには、経営事項審査(経審)を受ける必要があります。その際、工事ごとの売上や原価などを確認する資料として工事台帳が求められる場合があります。工事台帳を適切に整備しておくことで、審査時に必要な情報を迅速に提出でき、経営状況の透明性を示す資料としても役立ちます。

税務調査への対応

税務調査では、工事ごとの売上計上や原価処理の妥当性が確認されることがあります。工事台帳が整備されていれば、各工事の収支や費用の内訳を明確に説明でき、調査対応をスムーズに進めることが可能です。また、工事ごとの原価や売上を正確に管理しておくことで、会計処理の透明性が高まり、税務リスクの軽減にもつながります。

工事台帳が重要な理由

工事台帳は、建設業における収益管理や財務管理の基礎となる重要な資料です。工事ごとの原価や利益を把握することで、適切な見積作成やコスト管理が可能になります。また、公共工事の入札に参加するには工事台帳の作成が必要不可欠であり、建設業法が定める「経営事項審査」を受けなくてはなりません。さらに、税務調査などの外部対応にも必要となるため、日常的に正確な記録を行うことが企業の信頼性向上にもつながります。

工事台帳の保存期間

工事台帳は、建設業法や税法などの法令に基づき一定期間の保存が義務付けられています。帳簿の種類によって保存期間が異なるため、正しく理解して管理することが重要です。

一般的な建設工事の工事に関する帳簿(建設業法)

建設業法では、工事に関する帳簿を作成し、営業所ごとに保存することが義務付けられています。一般的な建設工事に関する帳簿の保存期間は、工事完成後5年間とされています。

新築住宅に係る建設工事に関する帳簿(建設業法)

新築住宅に関する建設工事の場合、住宅品質確保の観点から保存期間が長く設定されています。建設業法では、新築住宅工事に関する帳簿は工事完成後10年間保存する必要があります。

国税関係帳簿書類としての帳簿(税法)

工事台帳は税務上の帳簿として扱われる場合もあり、法人税法・所得税法では原則として7年間の保存が必要です。税務調査に備え、会計帳簿と同様に適切に管理しておくことが求められます。

工事台帳に記載する項目

工事台帳には、工事ごとの収支を正確に把握するため、さまざまな原価項目を記録します。主に下記の項目を整理し、工事単位で管理します。

  • 材料費
  • 労務費
  • 外注費
  • 経費

材料費

材料費は、工事で使用する資材や部材の購入費用を指します。コンクリート、鉄筋、木材、配管、電気設備などの資材費が含まれます。工事ごとに材料費を記録することで、原価構成を把握しやすくなり、見積の精度向上やコスト管理にも役立ちます。

労務費

労務費は、工事に従事する作業員や職人の人件費を指します。自社の社員や作業員の給与、日当、手当などが該当します。工事ごとに労務費を管理することで、人件費の配分を明確にし、工事ごとの原価を正確に把握できます。適切な労務費管理は、利益率の把握や人員配置の最適化にもつながります。

外注費

外注費は、協力会社や下請業者に工事の一部を依頼した際に発生する費用です。電気工事、設備工事、足場工事など、専門業者に依頼する作業の費用が該当します。工事台帳に外注費を記録することで、工事全体の原価構成を把握しやすくなり、適切な原価管理や下請費用の管理に役立ちます。

経費

経費は、材料費・労務費・外注費以外に発生する工事関連費用です。重機使用料、工具費、現場管理費、通信費などが含まれます。これらを工事ごとに管理することで、見落としがちなコストも把握できます。

工事台帳の作り方

工事台帳は、エクセルなどの表計算ソフトで作成する方法と、施工管理ツールを活用して管理する方法があります。自社の規模や管理体制に応じて適切な方法を選びましょう。

エクセルで作成する

エクセルを使って工事台帳を作成する方法は、多くの建設会社で採用されています。工事名や売上、材料費、労務費、外注費などの項目を表形式で作成し、工事ごとに原価や利益を管理します。自社の管理方法に合わせて自由にフォーマットを作れるため、小規模な会社でも導入しやすいのが特徴です。

メリット

エクセルで工事台帳を作成する最大のメリットは、導入コストが低い点です。多くの企業ですでに導入されているソフトのため、新たなシステムを導入する必要がありません。また、項目や計算式を自由に設定できるため、自社の業務に合わせて柔軟にカスタマイズできます。小規模な工事管理やシンプルな原価管理には適した方法です。

デメリット

エクセルでの管理は、データ入力や更新を手作業で行う必要があるため、工事数が増えると管理が煩雑になります。また、複数人で同時に管理する場合はファイル共有の問題や入力ミスが発生する可能性があります。リアルタイムでの情報共有や自動集計が難しく、管理体制によっては非効率になることもあります。

施工管理ツールを活用する

近年では、施工管理ツールを利用して工事台帳を管理する企業も増えています。工事情報や原価、進捗などをシステム上で一元管理でき、工事ごとの収支状況をリアルタイムで把握できます。クラウド型ツールを活用すれば、現場と事務所で情報共有ができ、業務の効率化にもつながります。

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メリット

施工管理ツールを利用することで、工事台帳のデータを自動で集計・管理できるようになります。複数の工事の収支を一元管理でき、リアルタイムで原価や利益を確認できます。また、現場と事務所で情報共有がしやすくなるため、業務効率の向上や入力ミスの削減にもつながります。

デメリット

施工管理ツールを導入する場合、システム利用料などのコストが発生します。また、操作方法の習得や社内の運用ルール整備が必要になるため、導入初期には一定の準備が必要です。自社の業務フローに合わない場合は、運用が定着しにくい可能性もあります。

工事台帳を作る際の注意点

工事台帳は工事ごとの原価や利益を把握するための重要な帳簿ですが、作成する際には以下の注意点があります。建設業法や税法に関わる内容もあるため、ルールを理解したうえで適切に管理することが大切です。

  • 工事台帳の作成は義務付けられている
  • 保存期間がある
  • 金額は税抜きで記載する必要がある

工事台帳の作成は義務付けられている

建設業法では、建設業者に対して工事ごとの帳簿を作成し、営業所ごとに備え付けることが義務付けられています。帳簿には、工事の名称や請負金額、下請契約の内容、工事原価などを記録する必要があります。

また、公共工事の入札には工事台帳の作成が必要不可欠であり、建設業法(建設業法第27条の23項)が定める「経営事項審査」を受けなくてはなりません。公共工事を請け負う事業者にとって工事台帳の作成はなくてはならないものです。

保存期間がある

工事台帳は作成するだけでなく、一定期間保存することが求められています。建設業法では、一般的な建設工事に関する帳簿は工事完成後5年間、新築住宅に関する工事の場合は10年間の保存が必要とされています。また、税務上の帳簿として扱われる場合は、法人税法などに基づき7年間の保存が求められることもあります。法令に応じた保存期間を守り、適切に管理することが重要です。

金額は税抜きで記載する必要がある

工事台帳に記載する金額は、原則として税抜きで管理するのが一般的です。特に、経営事項審査を受ける場合には税抜きでの記載が普通です。また、長期にわたって進行すると予想されるプロジェクトの場合、プロジェクトの途中で税率が変更となる可能性もあるため、税抜きでの記載が便利です。

まとめ

工事台帳は、工事ごとの売上や原価を管理し、利益率の把握や経営判断に役立てるための重要な帳簿です。材料費・労務費・外注費などの原価を工事単位で管理することで、適切なコスト管理や利益改善につながります。

ただし、エクセルでの管理は工事数が増えるほど煩雑になりやすく、入力ミスや情報共有の課題が発生することもあります。そのような課題を解決する方法として、施工管理ツールを活用して工事台帳を一元管理する企業も増えています。

工事の原価管理や情報共有を効率化したい方は、施工管理ツールの導入を検討してみるとよいでしょう。

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工事台帳に関するよくある質問

工事台帳の作成は義務ですか?

建設業法では、建設業者に対して工事ごとの帳簿を作成し、営業所ごとに備え付けることが義務付けられています。帳簿には、工事の名称や請負金額、下請契約の内容、工事原価などを記録する必要があります。

また、公共工事の入札には工事台帳の作成が必要不可欠であり、建設業法(建設業法第27条の23項)が定める「経営事項審査」を受けなくてはなりません。公共工事を請け負う事業者にとって工事台帳の作成はなくてはならないものです。

工番台帳とは何ですか?

工事台帳とは、建設工事ごとに発生する売上や原価、利益などを記録・管理するための帳簿です。材料費・外注費・労務費などの原価や請負金額を工事単位で整理することで、工事ごとの収支や利益状況を把握できます。建設業では、完成工事原価の管理や経営判断、税務対応、経営事項審査(経審)などにも活用される重要な管理資料です。

工事台帳に必要とされる項目は?

工事台帳には、工事ごとの収支を正確に把握するため、さまざまな原価項目を記録します。主に下記の項目を整理し、工事単位で管理します。

  • 材料費
  • 労務費
  • 外注費
  • 経費

KANNA現場ノート編集部

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