急な依頼で頻発する折り返し対応。ホワイトボード管理をなくす整備工場

自家用の小型車から事業用の大型車、さらに自治体管理の公用車まで幅広く手掛け、地元・富山県魚津市のドライバーから厚い信頼を得ている有限会社高縁自動車。急な駆け込みの依頼にも快く対応し、地元のドライバーから厚い信頼を得ています。
しかし、その「急な依頼」は同時に、頻繁なスケジュール変更を引き起こしていました。必要な部品の入荷遅れも相まって、スケジュール管理と現場への変更周知に大きな課題を抱えていました。 社長であり現役の整備士でもある高縁周明様に、事務所のホワイトボードから解放されるため、なぜKANNAを選んだのか、活用の先に目指す業務体制までお話を伺いました。
KANNA導入の背景と効果
課題
・事務所のホワイトボードに頼った管理で、現場の整備士に最新スケジュールが伝わらない
・外出中の急な依頼は事務所に戻るまで正確な返答ができず、お客様をお待たせしていた
・スケジュール変更のたびに紙を貼り替え、口頭でも周知が必要で非効率
導入の決め手
・事務所に戻らずともいつでもどこでもスケジュールの確認・変更が可能なカレンダー機能
・50代以上の整備士でも迷わない、スマートフォン対応の直感的なUIと簡単な操作性
効果・改善
・スケジュール管理・周知のデジタル化により、アナログなホワイトボードから脱却
・「スケジュールを確認し、折り返します」が不要に
・写真管理にまつわるダウンロードや転送の手間を一掃、台 帳作成も迅速化
・帳票の電子化により、ペーパーレス化を促進。膨大な書類の山から解放
お話を伺った方

有限会社高縁自動車 代表取締役 高縁周明様
「折り返し」の対応を解消したい。急な依頼とスケジュール変更が常態化
—— はじめに、御社の事業内容をお教えください。
高縁様: 自動車整備と車検を柱に、板金や自動車販売も手掛けています。自家用の小型車はもちろん、トラックなどの事業用大型車、自治体が所有する公用車(消防車など)の整備も請け負っています。弊社では急な駆け込みの整備にも対応しているため、その対応力がクチコミで広がり、地元の運送会社やトラック運転手の方々を中心に、ご依頼をいただいています。

—— 大型車の急な整備にも対応する御社。どのような課題を抱えていたのでしょうか?
高縁様:作業スケジュールの管理と周知が一番の課題でした。現在は1カ月分の予定を掲示できるホワイトボードに、車両ごとの作業内容を記入した紙を貼り付けていますが、ホワイトボードがあるのは事務所のみ。私は社長業だけでなく、現役の整備士として現場にも出ているため、工場での作業中に依頼や問い合わせの電話をいただいても、事務所に戻りホワイトボードを確認するまでは正確なお返事ができません。「スケジュールを確認し、折り返します」という対応になり、結果的にお客様をお待たせしてしまうのです。
また、スケジュール変更が生じた際の対応も大きな手間でした。部品の入荷が遅れると作業を中断せざるを得ず、その間に他車の整備を進めることになりますが、スケジュールを組み直すたびにホワイトボードに掲示した紙を貼り直さなくてはいけません。こうした変更は頻繁に発生し、こまめに事務所へ戻って確認しないと最新のスケジュールが把握できない状態でした。とはいえ、整備担当者がいるのは基本的に工場です。事務所にあるホワイトボードを確認する習慣は付きづらく、結局は私が口頭で変更の旨を伝える状況になっていました。

ホワイトボードに貼りつけた紙を組み直し、さらに口頭でも伝える。以前からこの効率の悪さに課題を感じていましたが、あるとき関係先の自動車ディーラーに設置されたモニターを見て、「これだ!」と直感しました。そのモニターには車両ごとの作業スケジュールが映し出され、最新の進捗状況が瞬時に把握できたのです。弊社も同じようにスケジュールの管理・周知をデジタル化できれば、ホワイトボードそのものが不要になり、口頭での周知なしに、工場の整備士たちに最新情報を伝えられると考えました。
ホワイトボード管理から脱却。決め手は外出先でも確認できるカレンダー機能
—— スケジュールの管理・周知のデジタル化を目的に、KANNAの導入を決めた理由とは?
高縁様:決め手はKANNAのカレンダー機能でした。整備担当者と紐付けながら車両ごとの作業スケジュールを登録でき、変更が生じた際も即時反映される点が魅力でした。全車両のスケジュールを横断的に表示できるため、工場にKANNAをインストールしたタブレットを置いておけば、現場の整備士は事務所に戻らずとも、こまめに確認できます。つまり、構造は全く同じではないにせよ、ディーラーのモニターと似たような仕組みを導入できると考えたのです。

KANNAのカレンダーにはコメント機能もあるため、スケジュールと合わせて特記事項の周知も可能です。このように機能は充実していますが、操作は本当に簡単です。私自身もトライアルの段階から直感的に操作できました。弊社に在籍する整備士は50代半ばから30代前半ですが、全員が当たり前のようにスマートフォンを使っているので、KANNAに関しても迷いなく操作できます。
社長業の負担を軽減しながら、全員体制の情報共有を実現したい
—— それでは最後に、これからの本格導入に向けた期待をお聞かせください。
高縁様:会社の代表として、私はあらゆる業務に追われています。スケジュール管理や整備士としての仕事に加え、見積りや請求、保険手続きの管理も私の役割です。だからこそ、KANNAによる業務効率化に大きな期待を寄せています。今後の予定が分かりやすく可視化されるカレンダー機能を活用すれば、単なるスケジュールの組み直しだけでなく、中長期的な予定も立てやすくなります。
導入のきっかけはカレンダー機能でしたが、KANNAには他にも活用できる機能がたくさんあります。繁忙期になると板金業務を外部に委託していますが、修理に保険を使う場合、整備前・整備後の写真が不可欠です。今は協力会社の方に写真撮影をお願いし、メッセージアプリで送ってもらっていますが、その写真をダウンロードし、パソコンに転送するのがたいへん手間でした。しかし、協力会社にもKANNAを活用いただき、「1車両=1案件」として管理すれば、撮影から共有まですべてがKANNA上で完結できます。
ゆくゆくではありますが、写真台帳やKANNAレポートの帳票作成も活用していきたいと考えています。役所が所有する車や消防車のような公用車の場合、ご依頼主から整備過程の提示を求められることがあります。今はExcelやWordに写真を貼り付けていますが、KANNAの写真台帳なら報告書の作成もものの数分で完了します。また、事務担当にお願いしている納品書や請求書の作成をKANNAレポートに置き換えれば、ペーパーレス化に踏み切ることができ、煩雑な書類の山から解放されます。

そして、最終的に目指すのはKANNAを通じたスムーズな情報共有です。弊社は地域密着の自動車整備業者で、お客様との距離が近く、整備士がお客様から直に依頼を受け、社長の私が知らないうちに案件が進行していることもあるんです(笑)。ですが、みんながKANNAを活用し、スケジュールの確認だけでなく登録もできれば、すべての進捗を全体共有できます。こうした「全員体制」の情報共有を実現するため、今後も活用を進めていきます。
記事掲載日:2025年10月28日




